娘が「第一志望の大学に入ったら海外留学したい」と言っています。海外留学用で使える奨学金などあるのでしょうか?
子どもが「希望する学問を修めるために海外に留学したい」と希望した場合、資金のことが気にかかる親御さんは多いでしょう。国内の大学と同じように奨学金を使えれば、経済的な不安はグッと減るはずです。 そこで本記事では、海外留学に使える奨学金の種類や利用資格、支給や返済の条件などの情報を分かりやすくまとめました。 ▼「大学無償化制度」の対象者とは? 年収要件や注意点を解説
長期海外留学では有利子の「第二種奨学金(海外)」が利用できる
「奨学金」といってもさまざまな母体が運営するものがありますが、まずは、公的な奨学金である独立行政法人 日本学生支援機構の奨学金に絞って、海外留学で使える奨学金を見てみましょう。 日本学生支援機構の奨学金のうち、長期海外留学を対象としているのは「第二種奨学金(海外)」という種類の、有利子の奨学金です。利用条件や対象となる留学の内容、申込方法をまとめました。 ■利用条件 「第二種奨学金(海外)」の主な利用条件は、図表1のとおりです。 【図表1】
独立行政法人 日本学生支援機構公式サイトより筆者作成 ■対象となる留学の内容 「第二種奨学金(海外)」は、海外の大学・大学院に学位(学士号・博士号・修士号)の取得のために留学する人を対象としています。語学学校や語学コースの在籍期間は、貸与を受けられません。 なお、外務省の「海外安全ホームページ」上の「国・地域別海外安全情報」で危険レベルや感染症危険レベルがレベル3(渡航中止勧告)以上の地域は、奨学金の対象外です。 ■申込資格と申込方法 「第二種奨学金(海外)」の申込資格と申込方法は、それぞれ図表2のとおりです。 【図表2】
独立行政法人 日本学生支援機構公式サイトより筆者作成
短期留学の場合は国内の奨学金をそのまま利用できる
国内の大学への在学中に海外の大学や大学院に短期留学をする場合、国内の大学で貸与奨学金(一種、二種)を受けている人は、条件を満たすことで短期留学中も継続して奨学金を受けられます。 また、短期留学に際して貸与奨学金を改めて受けたい場合は、春と秋の国内貸与奨学金の定期採用に、在学校を通じて申込をしましょう。