弘前で隠岐さん(五所川原出身)ら出演の音楽会
青森県弘前市の弘前市民会館で8日、クラシックコンサート「名曲の花束」が開かれた。来年夏に県内で開催予定の「青い海と森の音楽祭」に出演する五所川原市出身のソプラノ歌手隠岐彩夏さん、東京都交響楽団ソロ・コンサートマスターのバイオリニスト矢部達哉さん、ショパンコンクール最年少入賞のピアニスト横山幸雄さんら国内トップクラスの演奏家が一流の楽曲を披露し、聴衆を魅了した。 コンサートには3人と京都市交響楽団ソロ首席ビオラ奏者の店村眞積さん、国内外の楽団で活躍するチェロ奏者の毛利伯郎さんが出演した。隠岐さんと矢部さん、横山さんは昨年、同会館で開かれた弘前高校創立140年記念コンサートで共演し好評を博しており、会場はオープニングから熱気に包まれた。 19世紀を代表する作曲家シューマンの楽曲を中心に6曲披露。隠岐さんは横山さんの伴奏でシューマンの「女の愛と生涯」を抑揚豊かな声調で歌い上げ、最後はピアノ、バイオリン、ビオラ、チェロ四重奏の円熟味あふれる演奏で締めくくった。アンコールでは隠岐さん、矢部さん、横山さんが日本歌曲「竹とんぼに」をやわらかなハーモニーで披露した。 弘前市の小田直弥さんは「出演者が信頼し合っていることが伝わった。こんなに完成度の高い演奏を弘前で聴くことができてうれしい」と話した。