横浜M、諦めず逆転 1点リードで敵地へ―ACLサッカー
赤、白、青のトリコロールで染まった大迫力の日産スタジアムには、「アジアを勝ち取ろう」の横断幕。 【写真】後半、判定の結果、勝ち越しゴールが認められ、喜ぶ横浜Mの渡辺皓 「鳥肌が立った。必ず結果を出さないといけないという気持ちになった」と渡辺皓。横浜Mが鮮やかな逆転勝利で、観衆約5万3000人の後押しに応えた。 攻勢に出た直後だった。前半13分、相手のスローインの流れで隙を見せた。エドゥアルドのまずい対応からラヒミに突破を許し、こぼれ球を押し込まれた。警戒していたキーマンと、速攻という形でまんまとやられた。 ただ、怖いのはカウンターだけ。前線にラヒミを残す相手へ猛攻を仕掛けた。前半のうちに追い付けなかったが、植中は「慌てずに自分たちのサッカーをしたことが逆転につながった」。 じわじわと相手を追い詰めると、後半27分にその植中が待望の同点ゴールを奪う。同41分には途中出場の渡辺皓が逆転ゴール。VARでオフサイドの判定が覆るとスタジアムは大歓声に沸いた。 「まだ何も成し遂げていない」。キューウェル監督の言葉通り、まだ決勝の「前半」が終わっただけ。1点のリードで厳しい敵地での戦いに臨むが、この日のアルアインを見る限り、付け入る隙は十分にある。 植中は「相手は死ぬ気でくると思うが、はね返すくらいのパワーで勝ってACLを取る」と力強く誓った。悲願のアジア王座は手の届く所にある。