【“推し疲れ”経験者は7割】逃れられない「推し疲れ」の実態とは?
推しを応援する中で、疲弊感を覚える「推し疲れ」。ただ推しのことが好きだから始めた推し活なのに、なぜこうも心がすり減ってしまうのでしょう? 1億総オタク時代に見る推し疲れの原因と疲れた心の処方箋について、自身もイケメン俳優オタクであるライター・横川 良明さんに当事者目線で考察いただきます。 あなたも経験ある?「推しが好きだけどツラい」推し疲れの実態は?
もはや回避困難! 「推し疲れ」とは
今やすっかりメジャーになった「推し」というフレーズ。アイドル、俳優、声優、お笑い芸人から、アニメやゲームのキャラクター、さらには美容アイテムまで、何かしらの推しをお持ちの方も多いのではないでしょうか。 一方で、推しを応援することに疲弊感を覚える「推し疲れ」なる現象が話題に上がることも。VOCEアンバサダーへのアンケートによると、推し活経験者のうち67.9%の方が推し疲れを経験したことがあると回答しました。楽しむためにやっているはずの推し活になぜ心をすり減らされてしまうのか。1億総オタク時代に見る推し疲れの原因と対策について考察します。
あなたの推し疲れはどこから……?
ただ、一言で推し疲れと言っても、その理由はさまざま。ざっくり分けると、<推しがしんどい><運営がしんどい><人間関係がしんどい>の3つのケースが考えられます。そこで、ケース別に「推し疲れ」を感じる理由を探ります。
推し疲れの回復呪文は「横を見るな。推しを見ろ」
挙げれば他にもまだまだあるでしょうが、主たる推し疲れの原因は上記のようなところでしょうか。それぞれセンシティブな問題をはらんでいますが、人間関係に起因するものに関しては、対処法はわりと明確です。 スローガンは「横を見るな。推しを見ろ」。 そもそも推しのことが好きで始めた推し活。オタク仲間はあくまでオプションです。もちろんオタク仲間がいることで生まれる喜びもありますが、それがストレスになっているなら一度リセットしてみるのもありかも。 見たくないワードは随時ミュートに設定し、不用意に流れてくるネガティブ情報を事前回避。リアルの人間関係と違い、自分でコントロールしやすいのがSNSのメリットです。目につくとどす黒い感情に飲み込まれてしまいそうになるアカウントは、そっとミュートorブロックすることをオススメします。 リアルでつながっている場合でも、職場や学校、地域といったコミュニティと違い、生活上での接点がないのがオタク付き合いのいいところ。しんどい相手とは思い切って距離を置いてみても、それほど実生活に支障はないはず。 自分が思ったよりも周囲に影響を受けやすいタイプなんだなという自覚があるなら、いっそ「同担拒否」を選択するのも手です。古くからジャニーズ事務所のファンの間で使われている用語ですが、さすが日本のアイドル市場の第一人者だけあって、理にかなったシステムだなと、1億総オタク化が進んだ今感じています。 推している人さえ違えば、いい意味で他人事。相手の言動にモヤッとする機会も減るでしょうし、その上で推しがいる喜びをシェアし合えるメリットもあります。 そう思えば、推し疲れは、自分はどんなスタイルでオタクをやるのがいちばん楽しいかを考えるいい機会。ぜひ自分がハッピーになれるスタンスを見つけてください。 イラスト/小鈴キリカ(vision track) Edited by 関野 桃子