「CLAMP展」国立新美術館で本日開幕! デビュー作から『CCさくら』まで“美麗原画”の数々に感動<取材レポ>
『カードキャプターさくら』や『xxxHOLiC』などを手掛ける創作集団“CLAMP”の展覧会「CLAMP展」が、7月3日(水)から、東京・六本木にある国立新美術館で開催。本展は、CLAMPのデビュー作品から最新作までの全23作品のカラー、モノクロ原画が一堂に会する、これまでにない大規模なイベントとなっている。今回クランクイン!トレンドは、一足先に内覧会に参加。夢のような光景が広がる、本展の模様をお届けする。 【写真】『CCさくら』や『ツバサ・クロニクル』も! CLAMPが描いた美しい原画たち ■福山潤による音声ガイドは必聴! 今回開催される「CLAMP展」は、創作集団“CLAMP(いがらし寒月、大川七瀬、猫井、もこな)”の活動の軌跡をたどる大型展覧会。1989年の商業誌デビュー作『聖伝‐RG VEDA‐』から、最新作『カードキャプターさくら クリアカード編』までの23作品を網羅し、800点のカラー&モノクロ原画が並ぶ、華やかなイベントとなっている。 展示構成もCLAMPの頭文字をベースに、カラー原画200点が展示される「COLOR」、CLAMPが描く”愛”にまつわるシーンにフォーカスした「LOVE」、『カードキャプターさくら』など漫画本編の原稿350点以上が並ぶ「ADVENTURE」、まるで作品の中に入ったかのような没入感を得られる大型映像展示「MAGIC」、独創的な言葉(フレーズ)と出会える体験型展示「PHRASE」、『コードギアス反逆のルルーシュ』など漫画の枠を超えた表現の展示「IMAGINATION」、そして本展のために描き下ろされた特別イラストが飾られる「DREAM」といった7つのテーマに分け、CLAMPの多様な世界観を味わうことができる。 全ての展示が素晴らしいのは前提として、個人的に特にぐっときたのは展覧会の冒頭を飾る「COLOR」。こちらはCLAMPの歴代作品のカラー原画が並ぶエリアとなっているのだが、驚くべきは画材の変遷だ。例えば初期は水彩カラーインクで描かれた淡いタッチのイラストが目立ち、その後『東京BABYLON』ではカラーのスクリーントーンが、『魔法騎士レイアース』はコピックなど、作品・時代に合わせてさまざまな挑戦を続けてきたことが見て取れる。CLAMPの表現力の高さとこだわりをひしひしと感じられ、思わず足を止めて見入ってしまった。 また、「MAGIC」では、3つのスクリーンを用いた映像展示を用意。『カードキャプターさくら』や『xxxHOLiC』の映像が映し出されるのだが、不思議な奥行きがあり、見ているうちに自分自身が作品の世界に入り込んだような気分に。まるで魔法にかけらたかのような展示だった。 それから、最終エリアとなる「DREAM」には、本展のために描き下ろされた『聖伝‐RG VEDA‐』の阿修羅と『カードキャプターさくら』のさくらの原画が展示。広々とした空間、白いドレープをたっぷり使用した展示スペース、そこに作品が1点だけ飾られる贅沢さ。この空間に足を踏み入れた途端、CLAMP作品を初めて読んだ時の衝撃を思い出した。「CLAMPの“はじまり”から“いま”、そして未来へと続いていく」という思いが込められた本作品は、ぜひともじっくりと、その目に焼き付けてほしい。 このほかにも、漫画の試し読みができるコーナーや、展覧会オリジナルグッズの販売、国立新美術館内のレストラン&カフェとコラボした特別メニューなど、CLAMP作品好きにはたまらない企画が盛りだくさん。展覧会を見終わった後もCLAMPの世界観にどっぷりつかることができるだろう。 ちなみに、本展は『xxxHOLiC』四月一日役、『コードギアス 反逆のルルーシュ』ルルーシュ・ランペルージ役などCLAMP作品との縁が深い、福山潤が公式ナビゲーターを務める音声ガイドも用意。実際に使用しながら本展を巡ってみたが、じっくり見ていたはずでも見落としていたポイントや見どころを解説してくれるため、より深く本展の魅力に触れられるだろう。中には思わずクスッと笑ってしまうエピソードも収録されており、目と耳から本展を満喫することができる。 【「CLAMP展」概要】 日程:7月3日(水)~9月23日(月) ※7月3日~7月5日は完全日時指定(完売) 場所:国立新美術館 企画展示室2E