おんば様の白装束新調 富山県立山町芦峅寺の伝統行事、閻魔堂で「お召し替え」
富山県立山町芦峅寺に伝わる伝統行事「おんば様のお召し替え」が13日、同所の閻魔(えんま)堂であり、地元の女性たちがうば尊(おんば様)15体の白装束を着せ替えた。 芦峅寺では古くからうば尊を女人救済の尊像として大切にしている。白装束は4日に芦峅女性の会のメンバーが一針ずつ手縫いして仕立てた。13日は住民ら40人以上が集まり、芦峅雄山神社開山堂で白装束をおはらいした後、閻魔堂で1体ずつ丁寧に着せ替えた。 同会顧問の佐伯照代さん(76)は「受け継いできた大切な行事。たくさんの人に見守られて無事にできた」とほっとした様子だった。 同行事の歴史は江戸時代中期にさかのぼり、県無形民俗文化財に指定されている。国の文化審議会(佐藤信会長)は1月、「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」として選択するよう文化庁長官に答申。21日に正式に決定する見通し。 13日は元立山博物館学芸員で文化庁民俗文化財調査官の加藤基樹さんによる答申の意義や趣旨の説明もあった。