“トランプ氏圧勝“の可能性「内気なトランプ支持者」を掘り起こすと激戦州で優位に…ハリス陣営はパニック!?
「内気なトランプ支持者」の影響は?7州中6州で“優位”に
そこで今回は「内気なトランプ支持者」を掘り起こして、より実態に近い支持率を算出してみようと考えた。それにはまず7州のトランプ支持者の「内気」にぶれる度合いを知るために、前回2020年の大統領選挙の世論調査と実際の得票率の「差」を調べた。 アリゾナ州の場合だと、バイデン氏が+1.36ポイント、トランプ氏が+3.06ポイント、それを2024年の世論調査の支持率に加えるとバイデン氏を引き継いだハリス氏の予想得票率は48.76%、トランプ氏は51.86%となり、トランプ氏は+3.10ポイントになる。各州別の両候補の差は次のようになる。 アリゾナ州 トランプ氏+3.10ポイント ネバダ州 トランプ氏+3.11ポイント ウィスコンシン州 トランプ氏+8.17ポイント ミシガン州 トランプ氏+4.12ポイント ペンシルベニア州 トランプ氏+2.34ポイント ノースカロライナ州 トランプ氏+2.40ポイント ジョージア州 トランプ氏+1.67ポイント こうした世論調査では誤差の範囲は2%で、それ以上は優位が確定的になるとされるので、トランプ氏はスイング・ステート7州中6州でハリス氏に対して確実に優位に立ち、ジョージア州でほぼ優位という結果になった。 これを選挙人数に換算すると、ジョージア州を含めて7州で93人がトランプ氏の選挙人団に加わることになる。残る43州と首都ワシントンの投票結果は2020年と同じと仮定すると、最終的な選挙人数はトランプ氏309人、ハリス氏229人となる。まずはトランプ氏の「圧勝」と言える数字だろう。
スイング・ステートの“部分的地滑り”現象でトランプ氏勝利?
また、最近のマスコミの報道もその傾向を裏付けている。 「スイング・ステートでトランプが上昇、ハリスはパニックに陥る」(政治専門サイト「ザ・ヒル」10月13日) 「カマラ・ハリスがトランプを破るチャンスは激減とネイト・シルバー(世論調査専門家)が分析」(ニューズウィーク誌電子版10月14日) 「選挙ギャンブル市場でトランプがテレビ討論以来最高位に」(英紙「インディペンデント」電子版10月15日) 2016年の大統領選挙でトランプ陣営の選対本部長を務めたケリーアン・コンウェイさんは10月11日に、FOXニュースのウェブサイトに寄稿した論評記事で「今回の大統領選挙では“幅の狭い地滑り(narrow landslide)”の可能性を除外しない方がよい」と提言した。全面的な“地滑り”現象ではなく、スイング・ステートの“部分的地滑り”現象でトランプ氏が勝利することになるのかもしれない。 ただ、この票読みは、世論調査会社が「内気なトランプ支持者」対策をしてデータを操作していないことを前提としている。また対比した2回の大統領選挙の民主党側の候補者が、2020年はバイデン氏、2024年はハリス氏と異なるのもデータの正確性から見て問題があるかもしれないので、この結論に間違いないとは断じ切れない。 とりあえず入手できる資料をベースに分析するとこのような結果が出たわけだが、数値の正確性はともかく「トランプ氏の圧勝」という結論は「当たらずといえども遠からず」とは言えないだろうか。 【執筆:ジャーナリスト 木村太郎】 【表紙デザイン・図解:さいとうひさし】
木村太郎
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