本田仁美、SAY MY NAMEとして“3度目のデビュー” AKB48とIZ*ONEで活躍…頼りになるリーダーの軌跡
10月16日に日本デビューした7人組ガールズグループ・SAY MY NAMEで、アーティストとして再始動した本田仁美。AKB48からキャリアをスタートし、日韓の人気グループで活躍してきた本田の軌跡を振り返ってみたい。 【写真】ピンクのハイトーンヘアも似合う…本田仁美の再デビュー報告ショット ■約9カ月ぶりにファンの前でパフォーマンス 2024年1月28日にAKB48を卒業した本田が、約9カ月ぶりにファンの前でパフォーマンスを見せたのが10月5日と6日に千葉・幕張メッセで開催された「iNKODE to PLAY」のステージだった。本公演は、K-POPアーティスト・JAEJOONG(ジェジュン)が設立した事務所・iNKODEの日本法人「iNKODE JAPAN」が初めて主催するライブ公演。「ジェジュンが魅せる“音楽の祭典”とiNKODEの“未来”」をコンセプトに、ジェジュンがプロデュースを手掛けており、Leminoでは、本公演でのジェジュンのパフォーマンスを生配信し、10月17日からの編集版見逃し配信ではSAY MY NAMEの世界初パフォーマンスも公開された。 「iNKODE to PLAY」で、SAY MY NAMEをプロデュースするジェジュンのライブに続いて登場した7人は、ムーディーなダンスナンバーからバラードまで4曲をパフォーマンスし、声量豊かなハーモニーで観客を魅了。グループリーダーの本田も金髪にツインテールで快活な笑顔を見せた。 10月6日には、本田がこの日に23歳の誕生日を迎えたことをジェジュンとメンバーからステージ上で祝ってもらうサプライズも。「リーダーで、(最年少のスンジュとは)今日で9歳差になりましたが、誰よりもフレッシュに頑張っていきたいです」「実は、韓国で挑戦することをおじいちゃんに言わずに韓国に行ったので…こうして夢をかなえてまたステージ上であいさつできるのがすごくうれしいです」と決意を見せた。 2001年10月6日生まれ、栃木県出身の本田は2014年にAKB48に加入。彼女が大きく飛躍するきっかけになったのが、2018年の日韓合同大型オーディション「PRODUCE 48」への参加だ。全国の48グループからは39人が練習生に名乗りを上げたが、歌・ダンスの厳しい審査と、視聴者の投票結果により次々メンバーは脱落。96人の練習生から最終審査をくぐりぬけた12人がIZ*ONEとして2018年10月にデビューした。日本からのメンバーで選ばれたのが宮脇咲良、矢吹奈子、そして本田だった。ただ、宮脇と矢吹が当時すでにHKT48のエース級メンバーだったのに対し、本田は“IZ*ONE専任前ラストシングル”「NO WAY MAN」で初めて表題曲の選抜に入ったばかり。それでも本田はAKB48を休業し、韓国を拠点にIZ*ONEでの2年半に賭けた。 ■IZ*ONEでの活動で表現力に磨き もともとダンスが得意だった本田だが、IZ*ONEでそのダンススキルはさらに鍛えられていく。楽曲も初期の「O'My!」のようなポップなナンバーから赤い衣装でのダンスが妖艶な「La Vie en Rose」「FIESTA」「Panorama」といったIZ*ONEらしいスタイリッシュな曲まで、多彩なサウンドに合わせた表現力を得た。楽曲ごとに衣装もビジュアルも大きく変わっていく。AKB48時代はずっと黒髪にしていたが、ハイトーンな金髪やピンク、茶髪と自由にアレンジしていった。 2021年4月でIZ*ONEは解散し、AKB48での活動を再開した本田はグループに新しいトレンドを吹き込む。メンバーにも丁寧にダンスを教えていく熱血ぶりは「本田警察」と言われ、2022年5月リリースの59枚目シングル「元カレです」で初めて表題曲センターを務めた。その前作「根も葉もRumor」に続いてダンサブルな曲になっていて、本田のダンス力を十二分に堪能できるフォーメーションダンスも話題を呼んだ。 本田はこの頃、千葉恵里や岡田奈々と共にグループの中でファッションアイコン的存在になっていく。明るいヘアカラーはそれだけで目立ち、Instagramのフォロワー数は158万人(2024年10月19日現在)に達している。もともとの愛嬌(あいきょう)ある顔立ちを生かすヘアスタイルと韓国のトレンドも吸収したメイクで、クールとキュートを両立したアイドルになっていった。 俳優業でも2023年にドラマ「最高の教師 1年後、私は生徒に■された」(日本テレビ系)に出演。主人公の九条里奈(松岡茉優)が担任を務める鳳来高校3年D組の生徒・江波美里を演じた。江波は愛らしいルックスながら複雑な心理を抱えていて、目まぐるしく展開が変わるドラマの中で彼女の心情を繊細に演じた。 そして「全ての原点」というAKB48を卒業すると、充電期間を経てSAY MY NAMEで3度目のデビューを果たした。もはやネイティブレベルな韓国語やダンスを生かして“マドンニ”(最年長)かつリーダーとしてグループを引っ張る。 栃木から上京してAKB48に加入した時はまだ12歳だった本田。東京から韓国、そして海外各国でもライブを経験して飛躍していったが、ジェジュンやメンバーから「23歳に見えない」ともいじられる愛らしさは変わらない。チャーミングな笑顔と、繰り出すキレキレのダンスをこれからも見られそうだ。 ◆文=大宮高史