中国市場は代替不能、資産運用事業に縮小計画なし-JPモルガンAM
(ブルームバーグ): 米JPモルガン・チェースは、世界2位の経済規模を誇る中国での成長を目指し、資産運用部門の採用を継続する。
JPモルガン・アセット・マネジメント・チャイナのデジリー・ワン最高経営責任者(CEO)は8日のインタビューで、「世界の資産運用会社にとって、中国のミューチュアルファンド業界は引き続き代替不能な成長市場だ」と述べた。
2024年に入り、中国株の新たな指数「CSI A50指数」に連動する上場投資信託(ETF)を設定し、10日足らずで20億元(約410億円)を集めた。同ETFは12日に上場する。
ワン氏は中国でリサーチや販売を中心に人材採用を続ける方針だと説明し、同国の「資産運用事業について大規模な縮小計画はない」と述べた。JPモルガン・アセット・マネジメント・チャイナは年間を通じて従業員数をおおむね維持する計画だ。
中国当局が金融セクターへの監視を強める中、ウォール街の金融機関はますます困難な局面を迎えている。中国は資産運用や年金セクターの対外開放を約束したが、多くは市場シェアを拡大することが難しく、米バンガード・グループのように撤退する運用会社も出ている。
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JPモルガンは中国の資産運用セクターに多くの資源を投じてきた。昨年には中国の公募基金(公募投資信託)合弁を完全出資に切り替えた。
ワン氏は、不動産以外の資産に投資先を変更する人が増える中で、中国の公募基金セクターは成長を続けると指摘。中国では家計資産に占める株式や公募投資信託の割合がわずか10%に過ぎないと語った。
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原題:JPMorgan Asset Management Says China Remains ‘Irreplaceable’(抜粋)
--取材協力:Joanne Wong、Dingmin Zhang.
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Lulu Yilun Chen, Yvonne Man