88年ぶりの中国撃破の立役者、攻守で存在感を見せたバスケ男子日本代表の馬場雄大「攻めるディフェンスを意識していました」
「中国にやり返すことができたのがうれしい」
今回の中国からの勝利は、主要国際大会では1936年のベルリン五輪以来88年ぶりの快挙だ。チーム全員が再び歴史を変えたことを素直にうれしく思っているが、馬場はホーバス体制となって初めての試合で敗れた相手からのリベンジ達成を何よりも喜んでいる。 「まず、88年ぶりに勝てたこと。そして、トム監督の一番最初の試合で中国に負けたところで、やり返すことができたのがうれしいです。チーム全員がフィジカルにできたからこそ、40分間やり切れたからこそ勝てたと思っています。いかにチームメートやコーチを信じてやることができるかというところにフォーカスして今日はやりました。チームの勝利だと思います」 日本はホーバスの初陣となったワールドカップ2023予選Window1で中国と対戦したが、第1戦を63-79、第2戦を73-106で落とした。最悪な船出となったが、あれから約2年3カ月の時を経て、ワールドカップの成功や今回の中国撃破など、日本は大きく成長した。馬場はその最初の試合に出場していないが、海外組としての期待値を上回るパフォーマンスがなかなかできない時期もあり、指揮官の前で自身の成長を見せることができたことを誇った。 「こういう試合で表現するためにトム監督と練習をしてきました。磨きをかけた自分を今日は見せれたと思っているので、ずっと見てもらっているトム監督に褒めてもらえてうれしいです」 今後はBリーグでの戦いが再びスタートし、さらに約5カ月にはパリ五輪の大舞台が待ち受ける。馬場は『洗練させていく』と言い、今後も爪を研ぎ続ける。「空いたら打ち、それで出てきたらドライブして仲間を生かす。その『キレ』を上げていきたいと思っています。一個一個の細かいところを上げていかないと、パリに行った時に戦えないと思っているので。一つひとつ、技術の精度を探求していきたい」
丸山素行