小山内美江子さん死去 3年B組金八先生で「15歳の母」「腐ったミカン」…世に問いかけた脚本家「人生貫く心を作ってくれた」武田鉄矢
2日、老衰のために94歳で死去した、ドラマ「3年B組金八先生」で知られる脚本家の小山内美江子さん。「15歳の母」「腐ったミカン」「性同一性障害」など社会世相を先取りし、世に問いかけてきたヒットメーカーの死をしのぶ声があいついだ。 【写真】「金八」シリーズに主演した武田鉄矢と脚本を手がけた小山内さん 長男で俳優、利重剛(61)が10日、自身のサイトで報告。「やりたいことをやり、言いたいことを言い、多くの人々に愛された、幸せな人生だったと思います」とつづった。 1979年にスタートした「3年B組金八先生」(TBS系)シリーズが出世作となった。生徒の妊娠や校内暴力、荒れる学校など当時としてはタブーに近いテーマを扱いながらも社会現象を巻き起こしてきた。 2005年にがんに倒れ、「金八」第7シリーズ途中で降板。15年に心臓大動脈弁の手術をし、18年に心不全で緊急入院するなど、晩年は闘病が続いていた。 このドラマで主人公である教師、坂本金八を演じた歌手で俳優の武田鉄矢(75)は「長いお付き合いでした。32年にわたり、描き続けてくださった『3年B組金八先生』は私の人生を貫く心を作ってくれた作品でした。初めてお会いした日から、最後にお別れした日まで、これからその32年をゆっくり振り返り、何度も何度も思い返そうと思います。心よりご冥福をお祈りします」とコメント。 性同一性障害を抱えた生徒、鶴本直という難役を演じた上戸彩(38)は文通を続けてきたといい、「お手紙の一通一通が私には一生の宝物」「寂しいです。会いたいです」との思いを明かした。