こんな上司は危ないかも…新入社員が気をつけたほうがいい「こじらせタイプの実態」
根性論を押しつける、相手を見下す、責任をなすりつける、足を引っ張る、人によって態度を変える、自己保身しか頭にない……どの職場にも必ずいるかれらはいったい何を考えているのか。5万部突破ベストセラー『職場を腐らせる人たち』では、これまで7000人以上診察してきた精神科医が豊富な臨床例から明かす。 【写真】知ったら全員驚愕…職場をダメにする人の「ヤバい実態」
こじらせた承認欲求を抱えている人
〈周囲を見下し、自分の優位性を誇示する人の胸中には、こじらせた承認欲求が潜んでいることが少なくない。認められたいのに、認めてもらえないという不満がくすぶっており、ことあるごとに「自分はこんなにすごいんだぞ」とアピールせずにはいられない。もっとも、いくらアピールしても、実績をあげられなければ、周囲から認めてもらえない。むしろ、総スカンの状態になりやすい。だから、余計に不満が募って、さらにアピールする。こうして悪循環に陥っていくのである。〉(『職場を腐らせる人たち』より) いい大人になって、こじらせた承認欲求を抱えている人がいる。 そういう人が職場にいると、同僚としても後輩としても、大変な目にあることがある。 なにより、どのように接しても、何かしらの被害を被る可能性があるのが怖い。
「君の将来を思って」「君のため」
『職場を腐らせる人たち』の中では、「過大なノルマを部下に押しつける上司」の事例でもそうした承認欲求の歪みが悪い形であらわれている。 〈過大なノルマを押しつけられた部下が「自爆」営業に手を染めざるを得なくなり、それに限界がきて退職することが続いたら、退職に伴う保険の解約件数も相当な数にのぼるに違いない。上司にとってはそれも想定内なのだろうかという疑問が湧くが、ある程度は想定しているのではないか。たとえ、後で解約される事態になっても、とにかく自分の部署が保険の契約をたくさん取り、稼いでいるように見せかけることができれば、それでよかったのだと思う。 その根底には、上司の強い承認欲求が潜んでいるように見える。何としても実績をあげて、上層部から認められ、昇進したいという執念のようなものさえ感じる。そのためには、それこそどんなことでもするという姿勢であり、部下に過大なノルマを押しつけ、それを達成できるようにあの手この手で誘導する。 巧妙なのは、決して暴言を吐くわけではなく、「君の将来を思って」「君のため」といった言葉を頻用し、あくまでも部下のためを思っているかのようなふりをすることだ。〉(『職場を腐らせる人たち』より) つづく「どの会社にもいる「他人を見下し、自己保身に走る」職場を腐らせる人たちの正体」では、「最も多い悩みは職場の人間関係に関するもので、だいたい職場を腐らせる人がらみ」「職場を腐らせる人が一人でもいると、腐ったミカンと同様に職場全体に腐敗が広がっていく」という著者が問題をシャープに語る。
現代新書編集部