あまりに残念…。五輪で失望に終わった日本人(5)予選17得点→本番は3番手…。あまりに不遇だった点取り屋
オリンピック(五輪)は、選手たちにとって自身の力を試す最高の舞台だ。しかし、その分、強烈なプレッシャーの中で実力を発揮できずに涙を呑む選手も少なくない。今回は、4年に一度の大舞台で思うような結果を残せなかったサッカー日本代表選手を紹介する。(スタッツはデータサイト『transfermarkt』を参照)
FW:平瀬智行 生年月日:1977年5月23日 出場大会:シドニー(2000年) 出場記録:2試合0ゴール0アシスト 鹿島アントラーズで長く活躍した実力者は、オリンピックで爪痕を残せなかった。 FW平瀬智行は、フィリップ・トルシエ監督によってシドリーオリンピックに臨むU-23日本代表に選出された。チームにはDF宮本恒靖、MF中田英寿、MF稲本潤一、FW高原直泰など、有望な若手が多く名を連ね、さらにはオーバーエイジ枠でGK楢崎正剛、DF森岡隆三、MF三浦淳寛が参加。各ポジションにバランスよく、充実した戦力が揃っていた。 いざシドニー五輪が開幕すると、日本はグループリーグ初戦、第2戦で白星を飾る。3戦目のブラジル代表戦でこそ0-1で惜敗したが、ブラジルに次いでグループ2位突破を果たし、決勝トーナメント1回戦ではアメリカ代表とPK戦にまでもつれこむ激闘を繰り広げた。最終的にベスト8という結果で戦いを終えている。 メダルには届かなかったが健闘を見せたと言えるだろう。そんなU-23日本代表の面々の中で、平瀬はインパクトを残すことが出来なかった。同選手は五輪予選でチーム最多となる17得点を挙げ、日本の予選突破に大きく貢献。この勢いをそのままに、本大会でもエースとしてチームを牽引するかに思われていた。 しかし、蓋を開けてみると、本大会における平瀬の序列は高原、FW柳沢敦に次ぐ3番手扱い。ベンチを温める時間がほとんどで、出場時間はわずか10分弱という残念な結果に終わってしまった。予選では十分すぎる結果を残し、その実力は証明済みだったが、強力なライバルを出し抜くほどには至らなかったようだ。
フットボールチャンネル