「また日本が韓国から奪おうとしている!」日本政府のLINEヤフーへの行政指導に韓国国民が猛反発?
韓国内のシェア率94.4%のカカオトーク
――韓国でカカオトークはどれくらい使われているのでしょうか? 「いま調べてみたところ、LINEのシェアが20%なのに対して、カカオトークは94.4%なんです」 ――韓国の人はLINEを使わない? 「元々LINEを使ってる人は、日本とお仕事されている人とか、日本人や台湾人、タイ人とグループチャットで会話する人たちです。あとは日本のアニメが好きで、そのスタンプを使いたい人とか。 それ以外の人は本当にカカオトークがメインになっています。学校や職場のグループトークはカカオトークだし、公共のお知らせ、国税庁からの連絡もカカオトークです。 LINEがリリースされたのが’11年6月、カカオトークは1年以上早い’10年3月で、スマホと一緒に一気に広がりました。LINEの前にNAVERトークというアプリもリリースされたんですが、もうカカオトークが使われていたのでLINEと同じくそちらも広まりませんでした」 日本でも行政からの連絡はLINEが使われている。仮にそのLINEが他国に奪われるとなると騒ぎになりそうだが、ほかのメッセンジャーアプリであれば関心を持つ人はあまりいないだろう。 ◆落ち着きを見せ始めているが、予断を許さない状態 とはいえ、あまり楽観的にばかり見てもいられないようだ。先出のコーディネーターが知人の韓国人に「カカオトークで送ってもらった」という意見には、手厳しいものが多かった。反対派の意見を紹介すると…… 「理由は(日本が)自由意思(経済)ではなく、国の決定で無理やりなことを言ってると思うからです。自由経済社会においてあり得ないことだと思います。アメリカ企業が相手だったら絶対に言えないことを韓国の企業には言ってると思います。もちろん韓国のバカな尹錫悦政府が相手だからだと思いますけど。尹錫悦政府の支持率は21%です。40代の支持率は8%。もう長くないと思います」(※( )内は補足) と、日本政府の要求に対して弱腰な与党を批判する声が大きかった。 また、ほかの方に韓国の会社内の意見を探ってもらったところ、若い人から中年の方まで全員が反対派であり「LINEはいま必要ないから使わないけど、韓国のものだから日本に渡すのは嫌だ」という意見が聞かれたそうだ。 20代前半の親日家の若者からは「もともと日本のものだと思ってた(笑)」、「韓国で使ってる人ほとんどいないから日本に渡しちゃったほうがいい」という声もあったそうだが、韓国内では少数派だと考えられる。 現在では総務省も「経営権を奪うといった観点から資本の見直しを求めたものではありません」とあくまでセキュリティガバナンスの見直しのためだと説明し、韓国側でも「日本人利用者のデータの管理を日本側に移転する」と報じられ落ち着きを見せ始めているが、韓国与野党の政争次第で予断を許さないものになるリスクを抱えていると言えるだろう。 取材・文:篠原修司 1983年生まれ。福岡県在住。2007年よりインターネットを中心とした炎上事件やデマの検証を専門にフリーランスのライターとして活動中。
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