茅台酒ボトル6本を身体に巻き付けマカオから中国本土へ密輸図る…香港人の女起訴
澳門海關(マカオ税関)は8月29日、各イミグレーション施設でリスク管理システム及び最新設備を用いてマカオと外地の間を往来する旅客と手荷物に対する非接触型検査体制の強化を図り、違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)に対して厳格な取り締まりを行う中、同月28日に着衣の下に隠す手口で中国の高級白酒として知られる茅台(マオタイ)酒の密輸事案を1件摘発したと発表。 摘発があったのはマカオ半島北部に位置し、中国本土との主要な陸路の玄関口のひとつにあたる關閘イミグレーション施設で、マカオから中国本土への持ち出し(密輸出)を企図したケースだったとのこと。 28日午後、同イミグレーション施設の出境口にある税関検査場の「申告物なし」レーンを通過しようとした旅客の女1人がぎこちない動作でゆっくりと歩く様子が不審だったことから税関職員が呼び止めた後、旅客スクリーニング補助システムの活用により女が同日複数回マカオの出入境履歴のある高リスクターゲットであることがわかったため、ボディスキャナによる検査を実施した結果、着衣の下に物品を隠し持っている可能性が明らかとなり、詳細検査を経て脚部にラップで巻き付けられた茅台酒を6本の発見に至ったという。 上述の女は50歳の香港居民で、税関の調べに対して自家用として付近の店舗で購入したと説明したものの、それを証明するレシートを提示できなず、税関は女を最高5万パタカ(約90万円)の罰金が課せられる対外貿易法違反で起訴済みとした。 昨年(2023年)1月初頭のウィズコロナ転換による水際措置の緩和に伴い、マカオと中国本土、香港との相互往来が容易になって以降、運び屋が絡む密輸入、密輸出事案が摘発されるケースが増えており、物品を着衣の下に隠す手口も目立っている。 税関では、市民に対して出入境における携行品の出入りに関する法令の遵守及び報酬を目当てに運び屋行為へ従事しないよう累次の呼びかけを行うとともに、今後も継続して水際における各種取り締まりを強化して臨みむ考えを示した。