南房総市は、令和6年度の一般会計当初予算案を発表した。予算規模は266億300万円。前年に比べ5億2800万円、2・0％の増加で、過去最大となった。7年度に発行期限となる合併特例債を活用しての大規模事業が盛り込まれたことが増加の要因。 歳入では、市税は、個人市民税の定額減税で減収見込みとなり、39億3948万円（前年度比2・8％減）。 交付金や地方交付税を見ると、地方特例交付金が、個人市民税定額減税の減収補てんとして1億4300万円を計上。地方交付税のうち、普通交付税は92億円、特別交付税は6億円で、どちらも前年度同額。 市債は、合併特例事業債20億9160万円、過疎対策事業債14億9290万円などで、全体では43億8720万円（同28・2％増）となっている。 歳出は、目的別では民生費が（仮称）安房医療福祉専門学校南房総校の整備支援や子育て支援センター大規模改修などで64億634万円（同7・0％増）、農林水産業費は、輸入飼料高騰緊急支援事業や総合加工施設建設事業などで22億474万円（同63・4％増）、教育費は旧平群小跡地への公園整備事業や、旧忽戸小跡地に図書館やコミセン整備と千倉B＆G海洋センターの改修工事を含めた千倉地区社会体育施設等整備事業などで42億7185万円（同37・8％増）。 性質別では、人件費が44億9974万円（同2・7％増）、扶助費が27億5965万円（同4・8％増）、公債費が35億7092万円（同5・5％減）。投資的経費は、大規模改修や建設事業などが多くなったため、54億7566万円（同8・7％増）となった。 当初予算の主な事業は次のとおり。 ▽高齢者補聴器購入費助成事業（新規・60万円） ▽輸入飼料高騰緊急支援事業（6000万円） ▽総合加工施設建設事業（継続・12億2007万円） ▽産後ケア事業（111万円） ▽学校外教育サービス利用助成事業（拡充・4490万円） ▽旧平群小学校等跡地整備事業（継続・3億246万円） ▽旧南三原小学校等跡地整備事業（継続・3億9391万円） ▽千倉地区社会体育施設等整備事業（継続・10億5802万円） ▽中継施設建設事業（継続・1億5951万円）