人々はなぜ“エイリアン”に惹かれるのか? 最新作『エイリアン:ロムルス』公開前に魅力をひも解く
恐怖の原点にして頂点である『エイリアン』(1979)の“その後”を描いた物語が、『ドント・ブリーズ』(2016)で世界中を震え上がらせた鬼才フェデ・アルバレス監督と、“エイリアンの創造主”リドリー・スコット自身の製作によって、全世界待望の映画化。9月6日から『エイリアン:ロムルス』が全国劇場で公開される。1979年に第1作目が誕生して以降、世界中にとめどない恐怖と驚きを与え続けてきた『エイリアン』シリーズ。いまや“エイリアン”と聞けば地球外生命体や宇宙人を連想する人がほとんどだが、実はこの“エイリアン”というワードを世に知らしめるキッカケとなったのも、映画『エイリアン』だった。そこで今回は、最新作公開に先駆け、『エイリアン』シリーズでいう“エイリアン”を改めて紹介。人々がなぜ“エイリアン”に惹かれるのか、その理由をひも解いていく。 【動画】エイリアンと言う名の絶望が待っている 『エイリアン:ロムルス』予告編 ■宇宙最恐の生命体“エイリアン”とは 映画史上もっとも独創的なクリーチャーと言われるほど、不気味なデザインが印象的な宇宙最恐の生命体“エイリアン”。その最大の特徴は、目を疑うほど異常な速さで進化を遂げていく点だ。 卵のようなビジュアルの第1形態エッグチェンバー、8本の長い指にも似た脚を持つクモのような見た目で、人間がひとたび接触するとすぐさま長い尾のようなものを首に巻き付け人間に寄生、一度捕まると二度と人間の力で剥がすことができない第2形態フェイスハガー、その後、寄生した人間の中で成長し、勢いよく胸を突き破って姿をあらわす第3形態チェストバスター、そして、脱皮を繰り返した後の最終形態――黒く長い頭部や鋭い歯を持ち、高度な知能と狡猾さによって、無慈悲に人間に襲い掛かるゼノモーフ。 一瞬目を離した隙に、いつの間にか次の形態に成長しているほどとてつもない生命力を誇る彼らは、どの形態の時でも、人間たちに密かに迫り、命を脅かす。しかも、その血液はすべての物質を溶かすほどの酸性のため、一切の攻撃は不可能。気づいた時には時すでに遅し。人間たちを窮地に追いやり、とめどない絶望感を感じさせる恐怖の骨頂と言える。一度出会ってしまったら最期、一切の希望を与えてくれないその圧倒的最恐感が、人々の心をつかんで離さない。 ■『エイリアン:ロムルス』の見どころ そんな宇宙最強にして最恐の生命体“エイリアン”が、最新作でも、容赦なく若者たちを恐怖のどん底へと突き落とす。物語の舞台となるのは、極限の密室ともいえる宇宙──人生の行き場を失った6人の若者たちが、生きる希望を求めて足を踏み入れた宇宙ステーション“ロムルス”。だが、そこで彼らを待っていたのは、エイリアンと言う名の絶望…寄生した人間の胸を突き破り、異常な速さで進化する“エイリアン”だった。 しかも、その血液はすべての物質を溶かすほどの酸性のため、攻撃は不可能。宇宙最強にして最恐の生命体“エイリアン”から、彼らは逃げ切れるのか? 公開されている映像でも、第2形態フェイスハガーから、最終形態ゼノモーフまでが姿を現し、各形態の“エイリアン”に襲われる恐怖を全身で味わうことができそうな本作。逃げても逃げても執拗に迫りくる“エイリアン”の恐怖に、あなたは耐え抜くことができるか? 劇場という密室で、広大な宇宙の密室で描かれる、生存率0%の“究極のサバイバル・スリラー”を全身で体験してみては? 映画『エイリアン:ロムルス』は、9月6日より全国公開。