阪神・糸原 輝代役で終わらない2戦連続5番 連夜の適時打で存在感「大山がしぶとくつないでくれたので」
「阪神2-4ヤクルト」(17日、甲子園球場) 阪神・糸原健斗内野手(31)の経験と技が詰まった一打に、聖地が沸いた。塁上でも表情を崩さず、精悍(せいかん)な顔つき。敗れはしたものの、重苦しい流れの中で仕事人が輝きを放った。 【写真】ベンチに向かって指をさす姿が頼もしすぎる 「大山がしぶとくつないでくれたので。しっかり自分もつなごうと思って打席に立ちました。しっかり集中して打てたのはよかったです」。大山の適時打で3点差に迫った直後の六回2死一、三塁。丸山翔のスライダーを捉えて中前適時打をマークした。16日・中日戦(バンテリン)での1安打含む3出塁の勢いは衰えず。2試合連続スタメン出場で結果を残した。 打席に入る前に相手先発の吉村が降板し、丸山翔と対峙(たいじ)。昨季は対戦なしで、今季は1打数1安打とそれほど球筋を多く見てきた相手ではなかった。それでも、変化球3球で追い込まれながら、カウント2-2から浮いた1球を逆らわずに打ち返した。失投を逃すことなく、ここぞのチャンスで高い対応力を示した。 昨季と同様に代打の切り札として開幕を迎えたが、三塁を守っていた佐藤輝が不振によって2軍落ち。主軸も状態が不安定となっている中、糸原の躍動が際立ってきた。昨季は先発出場の機会が7試合だった中、ここまで既に5試合に先発。スタメンに名を連ねる場面が多くなってきている。「頑張ります」と力を込めた背番号33。チームの苦境で奮闘する糸原が湿った打線に活気をもたらす。