4強争いに踏みとどまるのはS東京ベイか? トヨタVか?
まさかここまでチャンピオンチームが苦しむとは想像しなかっただろう。『NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24』前半戦を終えて、クボタスピアーズ船橋・東京ベイが4勝4敗・勝点21の6位に喘いでいる。4位・コベルコ神戸スティーラーズが5勝3敗・勝点24と考えると、『NTTリーグワン2023-24』プレーオフトーナメント出場権のボーダーラインは6敗か。3トライ差以上を付けての勝利や負けるにしても7点差以内に食らい付くなど、ボーナスポイントも重要となる。S東京ベイは身を以てして、3季目の『リーグワン』の激しいコンペティションを証明しているのだ。 【PHOTO】姫野和樹(トヨタヴェルブリッツ) 第5節・神戸S戦38-34、第6節・ブラックラムズ東京戦18-17の劇的逆転勝利など3連勝で迎えた三菱重工相模原ダイナボアーズとの前節はショッキングな敗戦となった。取って取られてのシーソーゲームの末、勝負どころの残り10分で相模原DBに再逆転を許し、さらに勝敗を決するトライを奪われ28-34と突き放されたのだった。 試合後、フラン・ルディケHCとCTB立川理道主将はこのように敗因を口にした。 ルディケHC「ひとつの見方としては、毎週改善するチームが増えて、リーグ全体の質が上がったと言えるかもしれない。プランが遂行できた時はトライを取れたが、プレッシャーがかかった時にペナルティを重ねて自滅した」 立川主将「レフリーとしっかりとコミュニケーションを取らないといけないし、自分たちでもう少しアジャストしていくのも大事だったと思う。何度も何度も同じようなペナルティを重ねてイエローカードが出てしまうと、こういった試合で勝ち切れない」 次節、対戦するトヨタヴェルブリッツも同じ4勝4敗、勝点19でS東京ベイに次ぐ7位である。連敗はないが、連勝もない。カーディングの妙もあり、交互に白星と黒星を繰り返している。S東京ベイの敗因が規律なら、トヨタVのそれは後半のパフォーマンスの低下である。前節も前半は神戸Sと12-15の接戦を演じたが、後半には6トライを献上し終わってみれば22-57。イージーなミスや集中力の欠如からトライを立て続けに奪われるなど“軽いプレー”が散見するのだ。 神戸S戦後、ベン・ヘリングHCが「後半序盤、我々としてはスイッチが切れたような瞬間があったが、相手にそういう勢いを与えてしまうと非常に厳しい試合の運びになる。我々としてはステイオン、集中し続けることがすべて」と課題を明確にすれば、FL姫野和樹主将も「やっぱり何かを変えないといけない。この悔しさを忘れずに、成長していかないといけない。もう一度自分たちの準備を見つめ直して、来週のクボタ戦に挑みたい」と悲壮感を漂わせた。 両軍の試合登録メンバーは以下の通り。 【S東京ベイ】 1海士広大、2スカルク・エラスマス、3才田智、4ルアン・ボタ、5デーヴィッド・ブルブリング、6ピーター・ラピース・ラブスカフニ、7末永健雄、8ファウルア・マキシ、9藤原忍、10岸岡智樹、11木田晴斗、12立川理道、13リカス・プレトリアス、14金秀隆、15島田悠平、16江良颯、17紙森陽太、18オペティ・ヘル、19ヘル ウヴェ、20トゥパ フィナウ、21古賀駿汰、22ハラトア・ヴァイレア、23根塚洸雅 【トヨタV】 1三浦昌悟、2彦坂圭克、3須藤元樹、4ジョシュ・ディクソン、5秋山大地、6ウィリアム・トゥポウ、7姫野和樹、8ピーターステフ・デュトイ、9アーロン・スミス、10ボーデン・バレット、11ヴィリアメ・ツイドラキ、12チャーリー・ローレンス、13シオサイア・フィフィタ、14和田悠一郎、15髙橋汰地、16加藤竜聖、17清水岳、18木津悠輔、19アイザイア・マプスア、20小池隆成、21福田健太、22ティアーン・ファルコン、23山口修平 果たして、4強争いに踏みとどまるのはS東京ベイか、トヨタVか。『NTTリーグワン2023-24』後半戦はすでにサバイバルレースの様相を呈してきた。第9節・S東京ベイ×トヨタVは3月9日(土)・東大阪市花園ラグビー場にてキックオフ。当日は先着2000名に応援ミニフラッグを配布。またオレンジのアイテムを着用した来場者先着3000名に限定スッピーステッカーをプレゼント。チケット発売中。
