『おむすび』阪神淡路大震災のリアル描写と5分40秒「意味深キャラとの別れ」が大注目 酷評並ぶX反省会は解散気配
■“おむすびが冷たい”というリアル展開に視聴者も涙
「現在の結が“震災発生時の恐怖”を覚えておらず、両親や姉がひどく心配していたことや、変わり果てた街並み、避難所の出来事を鮮明に覚えているというのが、年齢を考えるととてもリアルですよね。 また、よくありがちな“つらかったけど、差し入れられたおむすびが美味しかった”という展開ではなく、おむすびが冷たかったというのも、制作サイドが当時の被災地の現実をしっかりと描こうとしていると伝わってきます。ドラマのタイトル的に“おむすび”が、明るい思い出だと感じていた視聴者もいましたからね」(テレビ誌編集者) 『おむすび』で描かれた阪神・淡路大震災の描写には、 《おむすびって作品名がきたら「被災したけどおむすび食べられて嬉しいなぁ、助かった」という思い出だったのかな?と思い込んだ視聴者は少なくなかったと思う(私もその1人)そこを「冷たい。チンして」にする。この作品は、辛いことの表面だけかいつまむような描写は絶対しない》 《神戸出身なのだけど、避難所の感じなどめちゃくちゃリアルでした。体育館や教室に、毛布を手にした人がびっしり。着の身着のままの方も。炊き出しなどなかなか届かない地域もあって、おむすび半分こ、もリアル》 《善意のおむすびに「おいしい」と言わず「冷たいからチンして」って言う。子どもの「わかってなさ」がすごくリアル。対して「ホンマにごめんなぁ」と謝る女性。空腹の幼子に温かいものを食べさせてあげることすらできない悔しさや無力感がヒシヒシと伝わってきて辛い》 といった声がXにも寄せられている。
■姉の親友・真紀への心配の声が続々
そして、これまでの意味深な描写から主人公の姉・歩の親友・真紀に不穏なものを感じている視聴者もいるようだ。 10月21日に放送された回では、結(橋本)と歩(仲)が喧嘩した際に「真紀ちゃん」を巡るつらい出来事があったことが判明しており、その際に歩の顔は強張っていた。 そして今回、避難所には真紀がおらず、“別の小学校(避難所)へ行った”と話す人も、真紀の父親の姿しか見ていなかった。 《現在の結の台詞や今日の感じから真紀ちゃんフラグ立ってもう嫌な予感しかしない…》 《真紀ちゃんね…。「また明日ね!」って言ってたのがもう昭和っぽいストーリーだよね。結果判っちゃうよね…》 《同じ商店街なのに、違う小学校へ行ったんやね……… 顔合わせたくないからかな…… ナベさん(父親)だけって事は……真紀ちゃんはもう………?》 真紀は「また明日学校で。バイバイ!」と笑顔で手を振って別れたのを最後に、永遠の別れとなったのではないか――そう感じている視聴者は多い。 「『おむすび』は、序盤のギャル編が朝ドラのメイン視聴者層と合っていないなどの指摘があり、Xは大荒れに。一時期は、辛らつな意見や酷評が並ぶ《#おむすび反省会》がトレンド入りしたほどでした。 しかし、主人公や家族の“被災から10年近くたっても心の傷が癒えていない”という姿を先に描き、第4週頃(10月21日~)から少しずつ阪神・淡路大震災を示唆する描写を積み重ねたうえで、今回の直接的な震災の描写――。多くの日本人にとっての“リアル”である震災が、視聴者がキャラクターたちに感情移入しているタイミングで描かれたわけで……よく考えられた構成だと感じられます。 スタートダッシュには失敗した感もある『おむすび』ですが、震災が示唆されたあたりから、明らかにドラマの評価も変わり、件のXの“反省会”も盛り上がりはなくなっきていますね」(前出のテレビ誌編集者) 阪神・淡路大震災のあった1月17日は、「おむすびの日」でもある。ボランティアの炊き出しにより被災者に多くのおむすびが届けられたことから、人と人との心を結ぶ「おむすびの日」として2000年に記念日に制定されたのだ。 今回はつらい思い出として描かれたおむすびだが、今後も重要なシンボルとしてドラマに登場することは間違いないだろう。
ピンズバNEWS編集部