観光客"本格増"で再考したい「アフターコロナ」の投資戦略
連日酷暑が続いているが、街中の人出は着実に回復してきている(写真:ブルームバーグ)
足元の日経平均株価は3万2000円~3万3000円台の高値圏でモミ合う展開となっている。当面はこのような状況が続くのか、あるいは上下どちらかの方向にトレンドが発生するのか、気になる局面だ。今後の投資戦略を考える前提として、まずは7月の株式相場を振り返っておきたい。 7月7日に発表されたアメリカの6月の雇用統計で平均時給の伸びの鈍化が確認できなかったことを受けて、FRB(連邦準備制度理事会)による利上げの継続・長期化が意識され、7月上旬の株価は世界的に下落した。 月半ばには、アメリカの6月の消費者物価指数の伸びが市場予想を下回ったことで利上げの打ち止めが意識され、米国株市場では景気や金利に敏感なハイテク株が買われ、全体相場を押し上げた。また、アメリカ企業の2023年4~6月期決算において8割弱の銘柄が1株当たり利益で市場予想を上回ったことから、同国の株価は堅調に推移した。 月末にかけては、25~26日に開催されたFOMC(連邦公開市場委員会)で0.25%の利上げを決定したが、すでに市場に織り込まれていたことや、ジェローム・パウエルFRB議長が次回の会合で政策金利を据え置く可能性を示唆したことが株価の上昇につながり、米国株相場は月間の高値圏で取引を終えた。
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坂本 慎太郎