巨人の新外国人ヘルナンデス「ピッチャーの攻め方を聞きました」日本野球をレクチャーしてもらった大物選手
巨人の新外国人、エリエ・ヘルナンデス外野手(29)が13日、来日し、G球場で入団会見に臨んだ。来日に際して米国時代に同僚だったDeNA・筒香嘉智外野手(32)に助言を受けており、日本での成功を決意表明した。時差ボケをものともせず会見後すぐに練習を開始。昨年、マイナー3Aで最多安打、最多二塁打を記録した期待の新助っ人が打撃をお披露目した。 熱い決意を胸に宿して、ヘルナンデスがやってきた。G球場で行われた入団会見。「自分の全力を出して、チームに貢献できるように一生懸命やっていきたいと思います」。日本での成功を思い描き、ビシッと背筋を伸ばした。 逆方向に長打を打てる確実性の高い打撃と、身体能力を生かした守備が持ち味。「外野だったらどこでも守れて、守備に自信を持っている。攻撃でも貢献したいです」。現状、外野は若手、ベテランが奮闘しているものの右打者の層が厚いとはいえない状況で、新助っ人への期待は大きい。会見に同席した吉村禎章編成本部長(61)は「広角に打てるので、変化球にも対応できると思っている。日本の野球に合うと判断した」と評価する。 異国で成功するための予習はバッチリだ。米国時代に筒香(現DeNA)や有原(現ソフトバンク)と一緒にプレーした経験を持っており、来日にあたって筒香に連絡。「日本の応援や球場の造りとかの話をして、特にピッチャーの攻め方についての話を聞きました」。日本の野球にいち早く対応するべく、イメージを膨らませている。 会見を終えると、室内練習場に移動して早速練習を敢行。キャッチボールを行った後に、止まったボールを打つ置きティーで打撃の感触を確認した。39スイング中37本を中堅から右方向に打ち返し、昨年、マイナー3Aで最多安打、最多二塁打を記録した広角打法の一端を披露。「気持ち的には100%です」。時差ボケさえ解消されればコンディションに不安はなく、実戦へ向けて強度を上げていく。 年俸5000万円(金額は推定)で、1年契約。入団に際してひげをそり、「若く見られる」と爽やかに笑った。「チャンスをもらって感謝している。チームの力になれるように頑張りたい」。阿部巨人の救世主となり、ジャパニーズドリームをつかみ取る。(宮内 孝太) ◆エリエ・ヘルナンデス(Elier Hernandez)1994年11月21日、ドミニカ共和国出身。29歳。2011年にロイヤルズと契約。12年からマイナーでプレー。22年にレンジャーズでメジャーデビュー。メジャー通算14試合、打率1割8分2厘、0本塁打、3打点。昨年は3Aでリーグ最多安打の165安打。外野はどこでも守れる。185センチ、89キロ。右投右打。 ◆阿部監督焦らせない 阿部監督は14日のDeNA戦に向け新幹線で富山に移動。新外国人のヘルナンデスについて「時差ボケもあるから下(2軍)で調整させる。まずは環境に慣れることをしてほしい。それからだね」と焦らせない方針を示した。外野をどこでも守れるが守備位置は「ファームでいろんなところを守らせてもらって、まずは適性を見てもらおうと思っている」と話した。
報知新聞社