ルノー・KGなど韓国中堅自動車メーカー、中国との提携活発化
KGモビリティーが奇瑞汽車のプラグインハイブリッド(PHEV)プラットフォームの利用を決めた理由もそこにある。双竜自時代の1997年、メルセデス・ベンツのプラットフォームを借りて「チェアマン」を発売してから17年ぶりだ。KGモビリティーは比亜迪と共同開発したハイブリッド車も来年発売する予定だ。ルノーコリアが今年8月、約4年ぶりに発売した新車「グランコレオス」は、吉利汽車との協力で誕生した。吉利汽車がスウェーデンに設置している研究開発センターが確立したプラットフォームを利用し、吉利傘下のボルボとフランスのルノーグループのハイブリッド技術を採用した。 中国との提携も多様化している。KGモビリティーは昨年11月、昌原工場の敷地に比亜迪のバッテリー組立工場を建設する契約を結んだ。 既にEV「トレス(TORRES)EVX」に比亜迪のバッテリーを搭載しているが、今後は比亜迪のバッテリーを韓国国内で組み立てる構えだ。ルノーコリアの釜山工場では、来年から吉利汽車傘下のポールスターのEVを受託生産する。 ■価格競争力狙い中国との提携増加傾向 韓国では過去に中国メーカーとの協力に対する抵抗感あったが、最近の状況はやや異なる。ルノーコリアの「グランコレオス」は10月に韓国国内で5385台を売り上げた。前月に比べ38%増で、ライバルの起亜ソレント(7962台)、現代自サンタフェ(7294台)を猛追している。グランコレオスに支えられ、ルノーコリアの1~10月の国内累計販売台数は前年同期比37%増の2万5437台と好調だった。 結局は価格が重要となる。グランコレオスの価格は3495万ウォンからで、ソレントとサンタフェハイブリッド(3900万ウォン前後)に比べ安い。中国との共同開発モデルという認識があり、発売前にはインターネット上で懸念の声もあったが、結果的に消費者は価格競争力を支持した。 今年上半期、韓国のEVで米テスラが現代自と起亜自の販売台数を上回ったことも、中国生産モデルを韓国市場に持ち込むことで価格を下げたためだった。 性能が多少劣っても割安なLFP(リチウムリン酸鉄)電池を搭載し、米国生産モデルに比べ2500万ウォンほど安い「モデルY」を発売したのだ。自動車融合技術院のイ・ハング院長は「韓国の中堅企業は、中国と協力して技術を学びながらも、関係において主導権を奪われないための対策を模索すべきだ」と指摘した。 イ・ヨングァン記者