“アズムン封じ”がイラン戦の最重要ポイント。タレミ不在も油断は禁物。「伊東離脱の影響で苦戦」と言わせないためにも...【アジア杯】
「大迫と彼はアジアで頭1つ抜けている」
伏兵ヨルダンと優勝候補の韓国が、アジアカップのベスト4に駒を進めるなか、日本代表は現地2月3日、最大の関門と目される準々決勝のイラン戦を迎える。 【PHOTO】アジアカップ2023を彩る各国美女サポーターを特集! 両国は同じ中2日だが、1月31日のラウンド16・シリア戦で120分間+PK戦を戦ったイランの方が、より消耗度が激しい。加えて、攻撃のキーマン、メフディ・タレミが出場停止で、守備陣にも複数の怪我人が出ていることもあり、イラン人記者も「日本が2-1か2-0で勝つ」と口を揃えている。 伊東純也(スタッド・ドゥ・ランス)がチームを離脱し、旗手怜央(セルティック)の負傷欠場が濃厚な日本も厳しい状態なのは確かだが、森保一監督は「誰かがいなくなったから(困る)というチーム作りはしていない」と前日記者会見でも強調。堂安律(フライブルク)や守田英正(スポルティング)らが確実に穴を埋めてくれるだろう。 一方で、ここまでの4試合で一度もクリーンシートがなく、強固な守備の構築も次戦の重要テーマの1つ。とりわけ相手には、5年前の前回アジアカップで長友佑都(FC東京)が「大迫(勇也=神戸)と彼はアジアでは頭1つ抜けている」と評したサルダル・アズムンがいる。 その後、アズムンはゼニトからレバークーゼン、ローマへとステップアップ。チャンピオンズリーグ(CL)やヨーロッパリーグ(EL)の経験も豊富。紛れもなくイランの絶対的エースに成長したと言っていい。 今大会はまだ初戦・パレスチナ戦の1得点だけだが、グループステージ3戦目のUAE戦では、タレミの2ゴールをアシスト。自らも数多くの得点機に絡んでいて、存在感は抜群だった。 「20番のトップの選手がパワフルで、そこまで大きいわけじゃないけどキープ力があって、そこからのセカンドボールの展開、前への強さ、力強いシュートがある。失点確率を下げるためにも、彼を抑えることが大きいと思います」と守護神・鈴木彩艶(シント=トロイデン)も警戒心を露にしていた。 そこで心強い材料となるのが、今の日本代表にアズムンと対戦経験のあるDFが複数いること。前回大会ではイランと準決勝で対戦し、3-0の勝利。アズムンも出場していた試合で、ピッチに立っていたのは冨安健洋(アーセナル)だ。 また昨季のブンデスリーガで板倉滉(ボルシアMG)や伊藤洋輝(シュツットガルト)、ELで顔を合わせた町田浩樹(ユニオンSG)も対戦していて、“アズムン対策”のすり合わせは入念に行なわれたはずだ。 「相手の攻撃陣の良さを見ても、デュエルや空中戦のところは多くなると思うので、まずそこはしっかり勝っていかないといけない」と板倉が言えば、町田も「しっかりチャレンジ&カバーをして、ライン設定を高く持ってやることが大事。バーレーンも2トップでデカい相手を当ててきても、難なく対応できていた。あとは弾いた後のセカンドボールを拾えている試合は、自分たちが主導権を取れている。そこは継続してやっていきたいと思います」と具体的なイメージを口にしていた。
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