RPGで「モンスター」を倒すとお金が手に入るナゾ 「強奪」しているワケじゃなかった?
貨幣の価値が分かる亜種族なら納得だが……
ゲームと一口にいっても、日常の延長が楽しめるものから、創作上の非日常を味わえるものまで、その振り幅は大きく千差万別です。そのなかには、普通の生活とは真逆の冒険感に満ちているものも多く、そうした刺激はゲームならではの体験といえるでしょう。 【画像】女賢者「アブない水着」の別アングルも! 進化がすごい『ドラクエ』キャラをもっと見る(12枚) 冒険感が味わえる大半のRPGや、アクション系などの一部ゲームでは、モンスターを倒すとゲーム内通貨、すなわちその世界の中で使える「お金」が手に入ります。そのお金で装備を整え、より強くなってまた戦う。そのサイクルも、ゲームで体感できる楽しさのひとつです。 しかし、こうした「ゲームの事情」を抜きにすると、なぜ「モンスターを倒す」と「お金が出てくる」のでしょうか。改めて考えてみると、なかなか不思議な現象です。 ゲームによっては、お金が手に入る背景が語られるものもありますが、大半の場合は「モンスターを倒す→お金が手に入る」という流れが1セットで即処理されます。果たしてどんな理由でお金が出てきて、主人公の懐が潤うのか。その背景を推察してみます。 ●貨幣経済を理解できる知能があれば、「お金」を持っているのも納得 最も分かりやすいのは、「モンスターがお金の価値を知っているから」という理由です。戦うモンスターのなかにはゴブリンやオークといった亜種族もおり、ゲームによっては貨幣の価値を理解し、使用する知能を持ち合わせています。その場合、どこからかお金が生まれるのではなく、倒したモンスターが所持していると考えるのが妥当でしょう。 お金を「所持」しているとすれば、ゴブリンなどを倒した主人公たちは「強奪」する形になります。あまり褒められた行為ではないものの、負ければ命を奪われかねないので、そのリスクを考えれば妥当な権利ともいえます。 また、貨幣経済を理解する知能がなくとも、「キラキラ光るから」といった見た目の理由から、お金を所持している可能性もあります。光るモノを集めるカラスのような習性があるなら、モンスターがお金を持っていても納得できます。 ですが、登場するモンスターの全てが亜種族もしくは特定の習性を持っている、と考えるのは少々無理があります。100歩譲ってお金だけならまだしも、時には「宝箱」を落とすこともあり、モンスターがそれをいちいち抱えて歩いているとは考えにくいところです。 こうした現象に対して一定の説得力を持つ説明はいくつか考えられますが、個人的には「過程の省略」だと推測しています。