舛添都知事が定例会見 政治資金不正流用疑惑(全文1)調査内容について
政治資金をめぐる不正流用の疑惑が報じられている東京都の舛添要一知事が13日午後2時から定例会見を行った。舛添氏はこの日の会見で疑惑について説明した。 【ライブ中継】舛添都知事が午後2時から会見 政治資金問題など報じられる 政治資金をめぐる疑惑は週刊文春が報じた。同氏の資金管理団体「グローバルネットワーク研究会」(解散)が会議費の名目で千葉県内のホテルに支出した約37万円は家族旅行にあてられた疑いがあるなどとしていた。 舛添氏をめぐっては、このほか公用車での湯河原の別荘通いや、海外出張でファーストクラスやスイートルームを利用していた問題なども指摘されていた。
舛添:じゃあ、幹事社さんどうぞ。 TOKYO MX:舛添知事の定例会見を始めます。まず、幹事社のTOKYO MXテレビ、ミズシマです。よろしくお願いします。知事から、まずは発表事項ついてお願いします。 舛添:はい。定例記者会見でございますけれども、先日発売の週刊誌の掲載記事につきまして、マスコミ各社からお問い合わせがありますので、この件から始めたいと思います。で、事務所におきまして事実関係を確認いたしましたので、以下のとおりに説明をいたしたいと思います。 まず冒頭、今回、報道されている事実関係につきましてはこれからご説明を申し上げますけども、その前に今回、このようなご懸念をいただいていることにつきましては、誠に不徳の致すところと恐縮しているところでございまして、ご心配いただいている皆さま方には、心からおわびを申し上げます。そしてこの機会に、都民をはじめ皆さまからいろいろなご意見をいただいていることに対しましても真摯に受け止め、今後の政治活動や都政の運営をするのに当たりましてしっかりと心掛けてまいりたいと思います。
調査内容について
そこで調査内容でございます。順次お話しをいたします。まず、ホテルの会議費用についてご説明を申し上げます。グローバルネットワーク研究会、これは以下もう「研究会」と申し上げさせていただきますが、これは、平成26年に解散をしております。この平成25年1月3日、これは支出額が23万7755円でございます。および平成26年1月2日、この支出額が13万3345円の各支出につきましては、いずれも同ホテル内の宿泊していた部屋において、事務所関係者らと会議をしております。平成25年につきましては直前の総選挙、これは平成24年12月16日に行われました。その直前の総選挙結果の総括、それからおよび平成25年7月に予定されている参議院選挙への対応について。そして翌年の平成26年につきましては、その直後に出馬表明をすることになりました、東京都知事選への対応につきまして、それぞれ会議を行っております。 ただ、会議に使用していたとはいえ、家族と宿泊していた部屋を利用していたことからご懸念を招いたことにつきましては、反省をしております。今後、同様な状況があるとしたら誤解を招かぬように別途、会議に使用する部屋を借りるなどしたいと思います。 以上のような観点からこの2件の会議費につきましては、収支報告書の訂正・削除をした上で返金することといたしました。 次に飲食代についてのご説明を申し上げます。まず、イタリア料理店についてでございますが、平成25年に研究会で3件。研究会は先ほど申し上げました、グローバルネットワーク研究会の略称です。平成26年に泰山会で1件のイタリア料理店における飲食代について、記事で指摘されております。本件記事では、世田谷区にある自宅近くの飲食店での飲食代であることから、家族とのプライベートな会食の支出ではないかとのご指摘であります。 確かに自宅の近くでもあり、私の家族も利用していることは事実でございます。他方で政治団体の事務所の近くでもありました。従いまして、このイタリア料理店が打ち合わせなどに便利であることから、事務所関係者などとの会合でも使用しているところでございました。報道されている研究会の2件、および泰山会の1件につきましては、事務所関係者との会合で利用しております。 ただ、平成25年6月1日の支出につきましては今回、あらためて確認したところ、政治活動に利用したことまでが確認できませんでした。そこで6月1日の支出につきましては収支報告書の訂正・削除をした上で返金することといたしました。 続きまして回転すし店についてでございます。報道されている回転すし店は、確かに私が役員をしております会社の、湯河原の施設の近所にある店ですので、そこを訪れた際に同店を私が私的に利用したり、また家族で利用することはあります。他方で施設に来た事務所関係者などと同店を利用して打ち合わせなどをしていることも事実であります。 事務所で今回、確認したところ研究会の平成24年1件、および平成25年3月の利用につきましては、事務所関係者との打ち合わせや、会合に掛かる支出でございまして、収支報告書に計上したことは法律上問題がないと考えております。ただ、平成25年4月の支出につきましては、あらためて確認しましたところ、政治活動に利用したことまでが確認できませんでしたので、収支報告書の訂正・削除をした上で返金することといたしました。 続きまして天ぷら屋さんでございますけれども、研究会の平成25年の2件、および平成26年1件の天ぷら屋における飲食代については、私の個人の飲食代が誤って計上されていることを確認をいたしました。そこで、この3件、合計5万2550円につきましては、収支報告書の訂正・削除をした上で返金することといたしました。 以上、私的に利用した飲食代が誤って含まれていたことが今回の事務所調査で判明をいたしました。当時の経理担当者によれば、いずれの飲食店も私や事務所関係者が政治活動で利用している飲食店であったことから、私の個人の飲食ではあるとは思わず、誤って計上してしまっていたようでございます。 続きまして、平成25年に千葉県内のアウトレットにおいて購入した事務所用品についてのご指摘でございますが、確かにアウトレットで小さな事務用品を入れるのに便利なポーチを購入しておりました。そのポーチは日常の政治活動の際に携行しているかばんの中に入れて使用しておりました。収支報告書に計上することに法律上の問題はないものと考えております。 続きまして世界堂についての言及でございますけれども、まず、世界堂への支出についてのご指摘がございます。私は海外との交流の仕事が多ございまして、国会議員の時代も、知事になってからも、議員外交、都市外交を積極的に進めてまいりました。そこで海外の方と交流を行う際に、書や浮世絵などの版画などをツールとして活用しております。世界堂における支出はそのような書や版画、リトグラフなどの額装に関わる費用が大半でございます。 書や版画などはいずれも金額的にはわずかなものばかりでございますけれども、額装をすることで非常に見栄えが良くなるものでございます。また、私は書道をやっておりまして、書をたしなみますので、よく海外の方から揮毫をしてくれということを頼まれます。これを額装して、政治団体の費用として計上してるところでありまして法律上、問題はないものと考えております。 なお本件記事の中では、私が美術品に興味があるとの過去の雑誌記事を紹介しておりますが、美術が私の趣味なのは事実であります。しかし以上のような国際交流で使うものと、自分のコレクションとは明確に分けてございます。従って一部雑誌で言われてるように、政治資金を財テクをしている事実はございません。 それから書籍代の話が出てございました。平成26年に泰山会で合計10万3680円を私の自著の購入費として支出しているとの指摘がありましたが、これはそのとおりであります。で、この本は私の都政に関する基本的な考えを記したものでありまして、都外の方などに都政を理解していただくための資料として配布することを予定して購入したものでございまして法律上、なんら問題はないと考えております。 以上、今般、週刊誌におきまして報道されました事実関係についてご説明を申し上げました。今回の報道を受けまして、事務所において収支報告書を確認させたところ、いくつか私的な支出が誤って計上されていたことが判明しましたことにつきましては、心からおわびを申し上げます。今回、会計責任者などのチェックが十分でなかったことから、いくつか訂正をすることになりましたことにつきましても、心からおわびを申し上げます。 収支報告書の訂正すべき点は早急に訂正すべしと、事務所に指示したところでございます。長年の秘書経験を持っている真面目な会計責任者に収支報告書の作成は全て任せておりました。今までは収支報告書の詳細については十分な把握をしておりませんでした。しかし、今回報道されました事実関係の確認作業を通じまして、不適切な点がいくつかあったことを踏まえまして、今後は政治資金に精通した専門家にチェックをお願いしたいと思っております。そしてその専門家は事務所とは関係のない、第三者の方を考えております。今後、このようなことがないように以上の考えを事務所に伝えまして、適切な措置の検討を指示したところでございます。 最後に、冒頭にも申し上げましたけれども、今回の報道によりまして都民の皆さまにご迷惑、ご心配をお掛けし、また大変不愉快な思いをさせましたことにつきまして、重ねて心からおわびを申し上げます。私の不徳の致すところによるところでありまして、深く反省いたしまして、二度とこのようなことがないようにいたします。また、ホテルや飲食店をはじめ、多くのお店の方々に多大なご迷惑をお掛けして、本当に申し訳ございません。 これからは東京を世界一の都市にするんだと。そして2020年、オリンピック・パラリンピック、東京大会を史上最高の大会にするんだと、この大きな目標に向かって全力を挙げて努力をして、都民の皆さまの信頼を回復していきたいと考えております。幹事社さん、私のご説明は以上でございます。