文在寅時代の「反日ムード」が復活か…!?「LINEヤフー」経営体制めぐる日本政府の行政指導に韓国メディアが大反発中
LINEヤフーの個人情報漏洩問題
韓国の代表的なIT企業のNAVERと、日本の代表的なIT企業のソフトバンクが50対50の割合で保有している「LINEヤフー」の経営権をめぐって、日韓両国に摩擦の兆しが浮上した。 【写真】韓国がまた「反日ブーメラン」で、日韓関係「崩壊」という“悪夢のシナリオ” LINEヤフーの個人情報漏洩問題を契機に、日本政府が「資本関係と経営体制の見直し」を要求する行政指導を出したことに対し、韓国メディアが「不当な措置」と大きく反発している。世論の反発を意識した尹錫悦(ユン・ソンヨル)政権も日本政府に憂慮を示すなど、この問題が外交問題に飛び火する可能性が高くなっている。事態が長期化すれば、文在寅政権時代の「反日ムード」が尹錫悦政権下でも再現される可能性も排除できない。 韓国の第1世代IT企業といわれるNAVERの日本法人、NHNジャパンが2011年に開発した無料モバイルメッセンジャーの「LINE」は、日本では9600万人が使用しているほか、タイや台湾、インドネシアなどの東アジア圏で利用者数が2億人に達する圧倒的なシェアで知られている。 LINEの成功でNHNジャパンは「LINE株式会社」へ社名を変更し、2016年には日本と米ニューヨーク株市場に上場し、グローバル企業に成長した。2019年には、LINEの親会社のNAVER(韓国会社)とヤフージャパン(Zホールディングス)の親会社ソフトバンクが、LINEとヤフージャパンの経営統合を宣言した。両社は2021年に株の持ち分が50対50の割合で「Aホールディングス」というジョイントベンチャーを設立し、以後、Zホールディングスは社名をLINEヤフーに変更した。 ところが2023年11月、NAVERの韓国本社のサーバーがハッキングされたことで、NAVERの社内ネットワークと連結されていたLINEの利用者51万9千件余りの個人データが漏洩する事故が発生した。これに対し2024年3月、日本の総務省は再発防止のための行政指導を行った。 総務省は情報漏えいの原因として「LINEの情報のアクセス権限をNAVERに広範囲で認めてきたこと」を指摘したうえで、「LINEヤフーとNAVERとのシステムを完全に分離する」ことを注文すると同時に、「資本関係も含めて経営体制を見直す検討」を求めた。 つまり、総務省はLINEヤフーが業務委託先の立場でもあるNAVERから資本的な支配を受けているため、NAVERを適切に管理監督できていないという問題意識を表明したのだ。 4月1日、LINEヤフーは報告書を通じて、「(NAVERとの)委託業務の終了・縮小などを伴う通信の遮断に対する計画を24年6月までに用意する」「26年12月までにLINEヤフーとNAVERとの認証基盤の分離」などの再発防止策を明かしたが、総務省は「不十分だ」として4月16日異例の2次行政指導を下した。 総務省は再発防止策の実施計画などについて7月1日までに具体的かつ明確に報告するよう再度求めたが、これと関連し、共同通信が23日に、「ソフトバンクがNAVER側から持ち株を追加買い入れするための交渉に乗り出した」と報道したことで、韓国メディアが大きく反発したのだ。 韓国メディアはソフトバンクがNAVERからAホールディングスの持分を買い入れることになれば、50対50の均衡が崩れ、LINEヤフーの経営権が完全にソフトバンクへ移り、結局は、韓国企業を日本政府に奪われる結果になると激揚しているのだ。