「一級建築士」合格した俳優・田中道子 建築が女優業に活かされるとき
黒木瞳がパーソナリティを務めるニッポン放送「黒木瞳のあさナビ」(2月28日放送)に俳優の田中道子が出演。一級建築士の資格について語った。
黒木瞳が、さまざまなジャンルの“プロフェッショナル”に朝の活力になる話を訊く「黒木瞳のあさナビ」。2月26日(月)~3月1日(金)のゲストは俳優の田中道子。3日目は、芸能活動と建築の違いについて― 黒木)一級建築士の試験に合格なさった田中さんですが、建築物をデザインすることと、女優としてキャラクターをデザインしていくことは、似ていますか? 田中)自分のなかでは脳のスイッチを切り替えているつもりです。クリエイティブという意味では、どちらも想像力を必要とするのですが、設計業務の場合、理詰めで考えるところが多い。そういう意味では違いますね。でも、自分の二面性が出て楽しい部分だなと思います。 黒木)田中さんにとって、その2つは対極にあるという感じですか? 田中)似ている部分もありますが、対極にあります。 黒木)しかし、両方ともセンスが問われるではないですか。建築物だと、痒いところに手が届くようなことも閃くのですよね? 田中)建築の場合、100人が通って99人は気付かないけれど、1人は気付くような魅力がいいなと思うのです。芸能も一見、短所に見えるけれど、魅力にも見えることがあるではないですか。受け取る側の見方によって変わるところは似ていると思います。 黒木)これから活躍の場が広がっていきますね。
田中)資格の取得を活かし、いろいろとお仕事もさせていただいています。最近は、高度経済成長期に建てられた建物が解体ラッシュになっていて、いろいろなところで工事が行われています。 黒木)解体したり、残したりと、いろいろですよね。 田中)そこに行くバラエティにも出演させていただきました。いままでは、解体する人のことを考えて設計したことはありませんでした。しかし、そちらの一面を知ったとき、人の気持ちに寄り添うことは芸能のお仕事にも活かされると思ったので、すべてを無駄にせず、両方を活かしていけたらいいなと思います。 黒木)解体が多いことについては、どのように考えていらっしゃいますか? 田中)街づくりが好きなのですが、日本の未来をつくるのに建物はとても重要な部分を担っていると思います。魅力的な街であれば観光客も増えますし、経済も発展しますので、「魅力的な街になって欲しいな」という気持ちでいつも見ています。 黒木)そうですよね。 田中)最近できた「麻布台ヒルズ」は好きな建物です。麻布台ヒルズをつくった建築家さんがもともと好きで、アメリカに彼が建てた公園があるのですが、「行ってみたいな」と思える公園です。魅力的な建物には、皆さん足を運んでくださると思います。世界中からたくさんの人が集まり、「賑やかな日本になってくれたら」と思います。そのような魅力的な建物が増えてくれれば嬉しいです。 黒木)麻布台ヒルズは時代に合った、そして都市の暮らしというようなコンセプトですよね。 田中)閉鎖的でなく、地域に対して開放的な施設です。2023年末にオープンしたばかりなので、2024年のうちには絶対に足を運びたいと思っています。 黒木)ちなみに、ご自分の家の設計は考えないのですか? 田中)それは夢ですね。学生のころから同級生と「将来どんな家を設計する」とか、「どこに建てて、誰々の建築家に似せた家をつくりたい」などとよく話していました。 黒木)できてしまうからすごいですね。 田中)頑張ってお金を貯めようと思います。温泉が好きなので、家に岩盤浴をつくるとか。妄想が膨らんでいます。 黒木)まずは「どこに建てるか」から始まりますね。 田中)日本の場合はそうですね。 黒木)自分で自分の家が建てられるというのは、すごいですよね。 田中)私は背が高いので、自分のサイズに合った家を建てたいです。家事をしても腰が痛くならないような。