合宿先となる相模湖CCの高安広志社長（左）と写真撮影するWBC世界バンタム級王者中谷潤人

　プロボクシングWBC世界バンタム級王者中谷潤人（26＝M・T）が3度目防衛戦に向けて走り込み合宿に入った。25年2月24日、東京・有明アリーナで28戦全勝の同級6位ダビド・クエジャル（23＝メキシコ）の挑戦を受ける。28日には合宿先となる相模湖CCでトレーニングを公開した。クエジャル戦が節目のプロ30戦目となる中谷は「あっという間の30試合。戦って成長できた部分が多い。1戦1戦勝った結果がつながってきている」と感慨深げに振り返った。 　節目のリングとなるだけに「意識しますね」とキッパリ。観客目線もイメージしながら「内容、勝ち方もそうですし、ファンの方も節目の試合として楽しみにしてくれると思う」と声をはずませた。所属ジムの村野健会長も「次が30戦目で、長いようで短かった。トーナメントもあったり、世界王者になってもコロナ禍で試合間隔はありましたが、中身のある試合数をこなせていると思う」と手応えを示した。 　24年はバンタム級に転向して世界3階級を制覇し、2度の防衛に成功。年3試合を消化し、3連続KO勝利を収めた。「爆発的なパンチで倒す」というイメージで、節目の30戦目から新愛称「ビッグバン」を採用する。連続KOの継続が新愛称定着の近道となるだけに、中谷は「24年はKOするシーンを増やすことができたのは良かった。そういう内容の結果を出せれば」と25年もKO勝ちを継続する意欲を示した。 　走りこみ合宿は2泊3日で消化し、30日の打ち上げを予定している。新年は、27歳の誕生日となる1月2日から始動し、その後すぐに渡米。ロサンゼルスで師事するルディ・エルナンデス・トレーナーと合流し、約1カ月間、スパーリングを中心とした実戦メニューに取り組むスケジュールとなっている。【藤中栄二】 　〇…年末年始も中谷は正月返上で動く。30日に走りこみ合宿を打ち上げ後、31日もトレーニングを予定。25年も27歳の誕生日を迎える1月2日から始動予定だ。始動した数日後に米ロサンゼルスに向かい、師事するルディ・エルナンデス・トレーナーのもとで約1カ月間、スパーリングを中心とした実戦メニューに取り組む日程を組んでいる。中谷は「スイッチが入ります」と気を引き締めた。