藤井聡太棋聖、史上最年少の永世称号獲得に「引き続き実力を高めていくのが一番の目標」/将棋
将棋の藤井聡太棋聖(21)が将棋の「ヒューリック杯第95期棋聖戦五番勝負」(主催・産経新聞社など、特別協賛・ヒューリック)の第3局で勝利し、5連覇で自身初の永世称号の資格を獲得してから一夜明けた2日、対局が行われた名古屋市の「亀岳林 万松寺」で会見した。 【写真】中原誠十六世名人、自身の最年少記録塗り替えての永世称号獲得に「お見事です」 会見は午前9時半からで、この日は同7時半頃に起床。前日1日の夜は「対局を振り返って、普段ほどではありませんがしっかり休めました」と晴れやかな表情で報告した。師匠の杉本昌隆八段(55)からは祝福のメールが届き、「時間も遅かったので、簡潔に『おめでとう』という内容でした」と喜んでいた。 愛知県瀬戸市出身の藤井棋聖にとって第3局は地元対局。6月20日に叡王戦で敗れて初めて失冠後、初の対局となったが、シリーズ3連勝を決めて「永世棋聖」の資格を獲得した。永世称号の史上最年少記録としては、1971年に中原誠十六世名人(76)が樹立した23歳11カ月を53年ぶりに更新した。 2020年の第91期棋聖戦では史上最年少の17歳11カ月で初タイトルを獲得。「棋聖戦では1期ごとにいろいろな経験ができて、その結果として永世称号を獲得できたことはうれしい」とステップアップした約4年を実感。永世称号は中原十六世名人や大山康晴十五世名人、羽生善治九段(53)ら名棋士が獲得しており、「引き続き実力を高めていくのが一番の目標。その上で、永世称号を獲得された方と同じように、長期間にわたって活躍したい」と決意を新たにしていた。 第3局を迎える前には散髪をしており、「(切る)タイミングは伸びてきて、目にかかるようになったとき」と説明。「(ヘアスタイルなどの)こだわりはなくて、(美容院に)お任せです」と笑顔で明かした。 次戦は6日に開幕する王位戦第1局。対局地は同じ地元の名古屋市となる。現在4連覇中で、5連覇で永世王位の資格獲得を目指すシリーズとなり、「すぐに開幕なので、いろいろと準備をしたい」と気合を入れた。