ベアマンに続け!次世代のスターたち、F1の扉を叩く―日本、ヨーロッパ、アメリカから虎視眈々
F2で実力を証明した2人のルーキーが、F1で自身の実力を証明するビッグチャンスがすぐそこに迫っていることを期待している。 今年、F1サウジアラビアGPでは18歳のオリバー・ベアマンが急遽代役としてフェラーリからセンセーショナルなF1デビューを飾って話題をさらったが、来年多くのシートが空くことになるため、他の若手ドライバーたちも虎視眈々とチャンスを狙っている。 ■F2王者のプルシェール、日本とアメリカでレースに出場 フル参戦3シーズン目にして2023年のF2チャンピオンに輝いたフランス人のテオ・プルシェールは今年、日本のスーパーフォーミュラに出場している。 同時にインディカーでもチャンスを得て、先週末の2024年NTTインディカー・シリーズ第2戦ロングビーチにアロー・マクラーレンから代役として出場して11位でフィニッシュした。 プルシェールは今年もキック・ザウバーF1のリザーブドライバーを務めている。 ■ベスティはマクラーレンでチャンス 昨年のF2ランキング2位のフレデリック・ベスティは、今年ヨーロピアン・ル・マン・シリーズのLMP2クラスに出場している。 しかし、今年ウィリアムズでローガン・サージェントの後任に近づいたと報じられている22歳は、F1もあきらめてはいない。 ウィリアムズのエンジンパートナーであるメルセデスの支援を受けたベスティは、昨年末に次のように語っている。 「2025年にF1で契約が切れるドライバーは15人ほどいるのだから、全チームのドアをノックするためにすぐ近くにいるつもりだ」。 その「すぐ近くに」というのは、F1のパドックにいることを意味している。その契約交渉の一環として、今季はマクラーレンのステアリングを握ることになるかもしれない。 「メルセデスがマクラーレンと結んでいる契約の一環として、僕は彼らのリザーブドライバーを務めることもできるんだ」 「だから、ドライバーが病気になったりした場合、彼ら(マクラーレン)には僕をクルマに乗せるオプション(選択肢)もあるんだ」。 ベスティは、もしマクラーレンが彼を呼んだとしても、コックピットで自分のやり方を見つけるのはそれほど難しくはないだろうと語った。 「メルセデスのエンジンはよく知っている。扱い方も知っている。ステアリングホイールやすべてのボタンの使い方も知っているよ」 「メルセデスエンジンを搭載する他のチームのリザーブドライバーになるのは極めて簡単だよ」。 ■若手ドライバーを複数抱えるメルセデス 自チームを含めて4チームにパワーユニットを供給するメルセデスだが、今は実力のある複数の若手ドライバーを抱えている。 そのメルセデスがF1昇格に向けてもっとも力を入れていると思われるのが、17歳のF2ドライバー、アンドレア・キミ・アントネッリだ。 しかし、F1参戦には「18歳以上」という年齢制限が設けられているため、メルセデスF1は4月にオーストリアとイモラでプライベートテストを実施し、デビューする時に向けて着々と準備を進めている。 来シーズン、現在のドライバーが何人残るのか、何人のルーキーが限られたチャンスで実力を示してデビューするのか、注目が集まる。