出水期の二次被害防げ 被災2河川、一部で復旧 県氷見土木事務所
能登半島地震で被災した氷見市内の2河川で災害復旧工事が進み、一部で工事を終えた。出水期を前に応急復旧し、富山県は二次被害を防ごうと万全を期す。 県高岡土木センター氷見土木事務所によると、工事が完了したのは余川川の三矢水門付近―能越自動車道余川川橋付近の約1キロ。震災で傾いた護岸が雨水で被害が出ないように両岸にブルーシートを掛け、大型土のう950個を設置した。2月9日から工事を進め、今月6日に完了した。 上庄川は国道160号上庄川橋―市道上庄中央橋の約3・3キロのうち、上庄川橋―市道牛谷新橋の約1・2キロで損壊した堤防を今月7日までに再築堤した。残る市道牛谷新橋―市道新上庄中央橋の約2・1キロは今月末までにクラック(ひび)が入った被災箇所に砂を詰め、ブルーシートを張る。さらに同市中央町の北の橋下流の河口付近の護岸約40メートルでも10日から応急復旧工事を進めており、今月中に完了する予定。 ●市の雨水排水路も 氷見市幸町の雨水排水路約160メートルでも出水期の内水氾濫を防ぐため、市が応急工事を進めている。 震災でコンクリート製の底部分が隆起して水流に支障が生じており、5月20日から撤去工事を進めている。排水路の側面がこれ以上傾かないように支え棒を取り付ける措置も取った。 市は幸町や間島の排水路2カ所とともに、計3カ所で国の災害査定を受けた後に本格復旧に乗り出す。