<花澤香菜>アニメ「花野井くんと恋の病」 “ピュア”を表現し続けるために “愛情激重”男子はアリ!?
「恋とか関係なしに、花野井くんにかける言葉がすごく優しかったりとか、相手のことを考えすぎちゃうぐらい考えているなと思います。一方で、自分の譲れないところもあって、ちゃんと芯が通っている。たまに武士みたいに決意表明するようなところもあって、普段のほわほわとした優しい感じとのギャップが面白いなと思います」
◇“ピュア”を表現するために“色”をなくす
花澤さんは、ほたるを演じる上で“ピュアさ”に重きを置いたという。
「彼女の性格をくみ取りすぎちゃうと、大人っぽく聞こえすぎるというか。恋愛に関しては、そもそも経験がなくて、恋する気持ちが分からないというところで、ピュアさが前に出るほうがいいのかなと思いました。彼女が考え抜いた上で発する深い言葉みたいなものも、等身大の彼女が思っていることとしてお芝居しなきゃいけないなと。なので、高校生の女の子というより、中学生を演じるぐらいのテンション感で臨みました」
花澤さんは、これまでもさまざまな作品で、純粋でみずみずしい輝きを放つキャラクターを演じてきた。“ピュアさ”を表現するために意識していることはあるのだろうか。
「皆さんにどう聞こえているかは分からないですが、あんまり癖を出さないといいますか。年齢を重ねたキャラクターは、アクが強かったり、作品の中で分かりやすいポジションにいたりして、そういう部分を求められることが多いのですが、若くてピュアなキャラクターはそういう“色”をなくすというか。あまり過剰に表現しないようにするというのは、すごく心がけています。あとは、『ほたるちゃんだったらどう考えるだろうか?』と思考を考えながらお芝居していますね」
年齢、キャリアを重ねてからは、ピュアさを表現することは「そぎ落とす」作業になっているという。
「私自身が17歳で17歳の役を演じていた時は、本当に等身大で、それを正解にしていただいていたし、多分そうだったんですよね。でも、どんどん経験を積んでくると、そこに戻るのって、やっぱり難しい。だから、本当にそいでいく作業だと思うんです。意識しないと“色”が出ちゃいそうになる。だから、年々難しくなりますね」