県警不祥事巡り前首席監察官ら参考人招致 枕崎署・盗撮事件捜査中止「私の伝達ミスが原因」謝罪
鹿児島読売テレビ
県警の一連の不祥事のひとつ、枕崎署の元警察官による盗撮事件の捜査が2日間中止されたことに関して県議会は、前の首席監察官を参考人として招致しました。野川本部長(当時)と枕崎署長との連絡を担っていた前の首席監察官は「私の伝達ミスが原因」と初めて公の場で謝罪しました。 (県警本部上別府高宏前首席監察官) 「枕崎署における盗撮事件では隠ぺいしようとしたのではないかという疑念を生しさせてしまった要因に私の伝達ミスがあることから大変申し訳なく思っている」 上別府前首席監察官は、枕崎署の元警察官によるトイレの盗撮事件の際、野川本部長(当時)からの指示を枕崎署長に連絡しましたが「客観的証拠がないから」と間違った認識で伝わり、2日間捜査が中止されました。この事件をめぐっては警察の内部情報を漏らし逮捕・起訴されている前の生活安全部長の本田尚志被告が法廷で野川本部長が隠ぺいしようとしたと主張しています。16日開かれた県議会の総務警察委員会で上別府 前首席監察官は2日間捜査が中止になった経緯を説明しました。 (県警本部上別府高宏前首席監察官) 「本部長の重要な指示を伝える側の私が前署長に対してわかりやすく丁寧な説明が欠け言葉足らずだったと責任を感じている」 また、内部向けに作られた「刑事企画課だより」に「再審や国家賠償請求訴訟などで捜査書類やその写しが組織的にプラスになることはありません」などと記載されていたことについても当時の刑事企画課長が参考人招致されました。 (県警本部川﨑清前刑事企画課長) 「今回の刑事企画課だよりの件については本県を含め全国各地で再審請求訴訟、国賠訴訟が行われている中非常に多くの方々にご心配ご迷惑ご懸念を抱かせてしまうことになった。今回このような問題に発展したすべての責任は当時刑事企画課長としてこの文書を決裁したわたくしにある。まことに申し訳ございませんでした。」 刑事企画課だよりの内容を十分に精査せずに決裁したことが原因としています。そのうえで捜査資料の紛失や誤って廃棄するなどが多発していたため資料の適正な管理について厳しく指導をしていたと述べました。