高橋怜也がフリー転向からの1年を振り返って語る、俳優仲間との交流や刺激「心に新たな火を灯してくれた」
2013年にボーカルオーディションに挑戦したことをきっかけに、ソロアーティストデビューを果たし、現在は俳優としても活動する高橋怜也。MANKAI STAGE『A3!』~Four Seasons LIVE 2024~、東洋空想世界『blue egoist』と話題作に次々と出演予定の彼に、近況や今後の出演作への意気込み、将来の目標などについて聞いた。 【写真】腕の間から顔を出し、こちらを見つめる高橋怜也 ■実はイジられやすい…俳優たちとのエピソード ――2024年からフリーランスとしての活動をスタートされましたが、独立してから1年近く経って自身の変化はありますか? フリーになって、色々と考えることが増えました。事務所に所属しているときは、いただいた仕事をとにかく全力でやってきましたが、今はどんなお仕事をしていくのが面白いかなと考えてみたりもしています。 この1年はあっという間でしたね。がむしゃらにやるうちに、いつのまにか過ぎていったな、と思います。 ――尊敬する人など、大きな出会いはありましたか? いろんな俳優さんを尊敬していますが、特に福澤侑くんですね。スキル面だけでなく、物事に対する考えがすごくクレバーな人だなと思います。 あんなに踊れて色々できて、しかも面白くて、クレバーで…全部持ってるなって。憧れますね。 ――自分もクレバーになりたいという気持ちも? でも…キャラ的にもどこに行ってもイジられるし、たぶんクレバーになれないんです。おもしろ方面で行くしかないのかな(笑)。でも、初対面だと怖いって言われるんですよね。全然怖くないのになぁって。ただ、話していくうちに第一印象と正反対だねって言われます。 野球部出身なので、先輩後輩の関係がしっかりしている中で学生時代を過ごしてきたんですけど、今はまわりに自分を先輩扱いしてくれる人は誰もいなくて、18歳にもイジられてます(笑)。 ――年下の俳優さんで、特に仲がいい人はいますか? “テニミュ”だと、酒寄楓太、小辻庵あたりは仲良しで、特に庵にはめっちゃイジられます。居心地がいいから、年下にイジられるのも悪くないですね。 部長役だったこともあって気を張っていたつもりなんですけど、小屋入りしてからよく喋るようになって、僕のキャラがバレていくっていう…。 「ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン Dream Live 2024」でも、立海メンバーはほぼ初めましてだったのに、2日くらいたつとみんないつのまにか自分をイジってるんですよね。一緒に公演やってないのに…誰かが「あいつはイジっていい」って言ってるんですかね(笑)? ■苦手なダンスを少し克服できた1年 ――2024年も残りわずかとなってきましたが、印象に残る出来事はありますか? 2023年12月のファンイベントで、2024年の目標を「ダンスを頑張ること」と言ったんです。ダンスがめっちゃ苦手なので、少しでも上手くなりたいなって。 そうしたら、その発言のすぐ後に、『ACTORS☆LEAGUE in Dance 2024』の出演が決まったんですよ! 先日も“一番星”結成LIVE「FIRST LAST SHINING RAY」、“一番星”解散LIVE 「LAST LAST SHINING RAY」があったし、急にダンスのお仕事が増えて焦りました。 言霊って本当にあるんだ!って思うくらいで、ちょっとびっくりしました。ダンスを頑張るなんて言わなきゃよかったかも(笑)。 ――ダンスのお仕事が続いて、どうでした? ちょっとは踊れるようになったかな…。めちゃくちゃ苦手だったけど、空いてる時間を見つけて相当練習してダンスと向き合いました。 苦労はあったけど、幸せな期間でしたね。自信がないから、始まる直前まで本当にやりたくない、めっちゃ怖い、出たくないと思ったんですけど、やったらやったで、やっぱり面白くてもう一回やりたい!なんて感じていて。人間、意外とビビんなくていいんだなと。気構えを学んだのは成長したところかもしれないですね。 できればダンスはちょっと休みたいくらいなんですけど…そういうわけにもいかないので今後も頑張ります。 ■友人とのゲーム時間が忙しい日々のリフレッシュ ――お話を聞いていると、プライベートの時間はあまりないのでしょうか? そうですね。最近は趣味のゴルフにも行けてないし、ゲームをするのがリフレッシュというか気分転換ですね。 地方公演で台風とかぶって休演日は外に出られないかもな…っていうときがあって、キャリーにプレステ5を詰めて持っていったくらいです(笑)。結局、台風は来なかったんですけどね。 ――どんなゲームをやっているんですか? FPS(ファーストパーソン・シューティングゲーム)が多いですね。福澤侑くん、廣野凌大くん、阿部顕嵐くんあたりとよくやってます。侑くん、凌大くんから毎晩のように「レッツゴー」って連絡が来て、お互いに「レッツゴー」と言ってゲームが始まります。 友人となんとなくつながってる感じがいいのかな。ゲームそのものも面白いけど、話している時間が楽しいなと感じます。 ――では、長期休暇がとれるとしたら何をしたいですか? 旅行ですね。北海道で海鮮を食べるか、沖縄でゆっくりゴルフをするか、静岡で買い物か。 ――静岡ですか? 御殿場のアウトレットに行きたいんですよ。3年前からずっと、山田健登くんと「一緒にアウトレット行こう」って話してるんですけど、あまりにもタイミングが合わなくて、北海道とか沖縄の方が先に実現しそうな気がしています(苦笑)。 ■将来はグランドミュージカルの舞台に立ちたい ――これからMANKAI STAGE『A3!』~Four Seasons LIVE 2024~が開演します。 懐かしい曲もありますし、いろんな曲をやるので楽しみです。まだ稽古が始まったばかりなのですが、各組劇団員をシャッフルして構成されたミックス公演を回替わりで上演するんです。エーステカンパニーが勢揃いするので、春組以外とも接することができるのはうれしいけど緊張もしますね。 ――「エーステ」のあとは、ミュージカル東洋空想世界「blue egoist」が11月から上演されます。 プロデューサーの阿部顕嵐くんも制作発表のときに言っていたのですが、最近は原作があってストーリーを知っていて観に行く作品が多い中、この舞台はあえて内容を明かしていないんです。だから、劇場に足を運んで、オリジナルのストーリーを見てリアルに衝撃を受けてほしいです。 1年しっかり稽古したいくらい、すばらしい作品だし、役者もみんなすばらしい人たちです。僕たちの言葉を信じて、絶対に見てほしいなって思います。 ――いろんなことがあった1年を踏まえて、今後の目標を教えて下さい。 やっぱりグランドミュージカルに挑戦したいです。山田健登くんがミュージカル『レ・ミゼラブル』に出演したことで、より強くそう思いました。大好きな友人なので、自分も同じ場所に立ちたいし、追いつきたい。心に新たな火を灯してくれました。 すぐには難しいと思いますけど、大きな舞台に立てるように、まずは来年へ向かって真摯にお仕事と向き合っていきたいです。稽古場では、またイジられるかもしれないですけど(笑)。 ◆取材・文=イワイユウ 撮影=山内洋枝 スタイリング=齋藤良介 ヘア&メーク=上野彩紗 衣装協力=Casper John、LION HEART、NaNoArt、THE JEAN PIERRE