【ダービー卿CT】マイル界に新星パラレルヴィジョン誕生! 初の重賞Vに国枝師も上機嫌
「ダービー卿CT・G3」(30日、中山) 急坂を越えてグイッともうひと伸び。2番人気のパラレルヴィジョンが、押し切りを狙ったエエヤンをゴール直前でかわして重賞初Vを決めた。 大逃げの形で難しい展開となったが、戸崎圭は冷静なレース運び。深追いすることなく、後続もケアしながら勝負どころまで我慢した。「届く位置で進めました。反応も良かったですし、マイナス16キロの馬体もスッキリして良くなっているのかなと」。完璧な騎乗で、昨年のインダストリアに続く連覇を達成した。 デビューは3歳4月と遅かったが、未勝利-1勝クラスを楽々と連勝。3戦目の神戸新聞杯で1番人気に支持されるほど素質を評価されていた逸材だ。しかし、準OPで5度の足踏み。ようやくオープン入りを決めたのは、府中のダート戦だった。ただ、続く霜月Sで12着に敗れると再び芝へ舵を切る。すると、圧巻の連勝劇で重賞ウイナーの仲間入りを果たした。 国枝師は「後手に回って消化不良の競馬が多かったけど、ここのところはスッと行けて、理想的な競馬ができるようになったね。マイルはダートも合わせて3戦3勝か。マイル王だ。安田記念か」と上機嫌。素質開花となった5歳馬はこの春、府中のマイルで頂点をうかがうのか-。今後の動向に注目だ。