吉本新喜劇のイベントを音楽で盛り上げる「ホンワカパッパー隊」

日本最高峰の笑いが集まる、通称「笑いの殿堂」なんばグランド花月（NGK）。365日「笑い」をお届けしている、吉本興業が運営するお笑い専門の劇場です。 NGKを盛り上げるのは舞台上の芸人だけではありません。残暑の厳しい9月のある日、NGK前で汗だくになりながら楽器演奏で盛り上げている集団が。吉本新喜劇の座員で構成された音楽隊「ホンワカパッパー隊」です。筆者も鍵盤ハーモニカを担当しています。 新喜劇のテーマ曲「Somebody Stole My Gal」や「明日があるさ」などを演奏して道行く人の足を止め、手拍子や笑い声を起こす、盛り上げ上手の（自分で言っちゃう）音楽隊です。 結成は10年以上前に遡（さかのぼ）り、ギター芸でおなじみの松浦真也をリーダーに初代メンバーは5人。今や12人の大所帯となっています。メンバーも増え、曲のレパートリーも増え、イベントのたびに駆り出される人気者なのです!（自分で言っちゃう2）。 楽器歴の違うメンバーなので、結成当初は練習も大変だったそう。当時はほぼ初心者だったベースの森田展義は「いらん音を出さないでください」と、松浦から厳しい指導が入ったと苦笑いで振り返ります。 そんな音楽には厳しい職人かたぎの松浦は「普段の新喜劇と違ってエレキギターをかき鳴らせるので、いろいろ発散できる」と、ホンワカパッパー隊をまさかのストレス発散の場にしていました。いろんな意味で怖いリーダーです。 練習は松浦と吹奏楽部の強豪校で部長を務めた金原早苗を中心に、楽譜は使わずすべて耳コピ。簡単そうにレベルが高いことをやってのけている（自分で言っちゃう3）のが、ホンワカパッパー隊なのです。筆者は毎回、ついていくのに必死です。 演奏だけでなく、きちんとボケも入れる最強コミックバンド、ホンワカパッパー隊は、新喜劇のイベント出没率ナンバーワン。お見かけした際は、大きな拍手でお迎えくださいね! （吉本新喜劇座員・芸人ライター　吉岡友見）