昨年の市観光客は過去2番目の172万人、ロンギヌスの槍の効果絶大【宇部】
昨年の宇部市への観光客数は、新型コロナが5類感染症に移行したことによる旅行客やイベント参加者の増加により、前年から28万9300人増の172万5803人となり、19年に次ぎ、過去2番目に多かった。「まちじゅうエヴァンゲリオン第3弾」の目玉企画として常盤公園に設置された「ロンギヌスの槍(やり)」の効果も大きかったとみられる。 観光地で最も来場者数が多かったのは同公園で、全体の4割を超える約73万人。新川市まつりと市花火大会、宇部まつりの三大祭りの集客数は合計で16万人だった。 市では増加の要因として、コロナ禍が明けたこと以外に、市出身の映画監督、庵野秀明さんの作品にちなんだ企画、SNSなどによる地道な情報発信が実を結んだと分析する。 宿泊者数から推計したインバウンド(訪日外国人旅行者)は約3万1000人。課題は、市内最大の客室数を誇ったANAクラウンプラザホテル宇部が今年3月末で営業を終えたこと。インバウンドも多かっただけに、市では影響は小さくないとみている。 今年度は秋に「最も長く続いている野外彫刻展」として、ギネス世界記録に認定されたUBEビエンナーレ(現代日本彫刻展)が控えており、新たにインバウンド向けの情報発信を始め、観光客の拡大に取り組むという。