【無印良品】このスペックで5千円台はすごい…「肩」と「家計」の負担を軽くするバックパック/編集長 奥家の『コレ買いです』
モノ・トレンド雑誌売上No.1「MonoMax」の編集長・奥家が、今一番気になるモノやトレンドを紹介する連載企画。今回は、特許技術によりバッグ業界に大きなインパクトをもたらした無印良品の「肩の負担を軽くする 撥水 上から開くリュックサック」を実際に背負ってみました! 【画像】無印良品の「肩の負担を軽くする 撥水 上から開くリュックサック」を詳しく、写真を見る(全9枚)
カバン業界に一石を投じた無印良品の画期的シリーズ!
無印良品/肩の負担を軽くする 撥水 上から開くリュックサック ¥5,990(税込) W30×H50×D18cm 本誌で毎年のように「カバン大賞」を企画しているように、絶えず注目しているモノのひとつがカバン。どれだけテクノロジーが進化しようとも、すべてがデジタルに置き換わらない限りはお出かけの際にカバンは欠かせません。それに、そのときのファッションシーンや社会のムードによっても注目されるデザインは変わってくるもの。カバンほど世情を映し出すモノはないんですよね。 そんなカバン業界に一石を投じたのが無印良品。2015年より「リュックの見直しプロジェクト」が進められ、背負ったときに肩にかかる荷重を分散させたモノを2017年に製品化。現在は「肩の負担を軽くする○○リュックサック」としてシリーズ展開され、無印良品のバッグの定番となっています。
特許取得の発明で肩への負担を軽くした!
これの何がスゴイのか?といえば、その名にもある通り「肩の負担を軽くする」技術が使われていること。2018年には特許も取得しているんです。 ポイントは、ショルダーハーネスの肩にあたる部分に使われているクッション芯材のバランス。 “重い荷物を背負った時に、肩にかかる荷重が肩紐幅全体にかかるよう設計しました。実際の荷重以上の重みを感じたり、肩紐が肩に食い込んで痛みが生じるなどの事象が軽減され、「肩の負担を軽くする」効果が得られます”(公式webサイトより) 具体的には、内側(首側)よりも外側(肩側)のほうを厚く設計しているんです。 ショルダーハーネスは、広がり具合やねじれなどさまざまな要因を受けつつ肩と接触しているのですが、芯材の厚みが均一の場合、カバン本体の荷重は内側のほうに強く掛かりやすく、外側は浮き上がりやすいもの。 そこで無印良品は、外側の芯材を厚くすることで肩の局部に集中していた荷重による圧力を分散。これによって重さの感じ方を和らげ、「肩の負担を軽くする」効果を得たというわけです。(特許の仕組みを詳細に知りたい方は、特許情報プラットフォーム「J-PlatPat」にて特許第6445744号で検索してみてください!) 実際に背負ってみたんですが、その効果、たしかに実感できました。いつものバックパックを背負っているときよりも、ショルダーハーネスが体のラインに自然とフィットしている感覚が高まるんですよね。そしてカバンの荷重が、いつもよりも“面”で掛かってくる感じ。ちょっとした差なんですけど、テレワークだのなんだのと重量のあるノートPCの持ち歩きが必須の時代ですし、いわゆるこの手のボックス型タイプはついたくさんの荷物を入れちゃいがちですから、ずっと背負ったときの負担感の違いはかなりのものになるはずです。 なにより、この特許技術のすばらしいところは、「めっちゃ地味」だというところ。内側と外側で芯材の厚みを変えているものの、見た目にはまったく気づけないレベルです。それに特殊なパーツを使ったり不思議な構造だったりするわけではないから、悪目立ちしないんですよね。だから日常の定番カバンとして、一切のハードルを感じることなく活用できるんです。この応用力の高さ、かなりすばらしい発明だと思いました。