スパルタやり直し100回でも健気に即答…ワークマンがAI活用で「外注費数百万円→0円」「売上3倍」実例公開
■出社してまず「おはよう」気軽に何でも依頼 【ワークマン】ブランドロゴの制作 私にとっては、常に近くにいるアシスタント的な存在になりました。朝出社すれば「おはよう」とあいさつしますし、ときどき褒めると機嫌が良くなって、なんとなくいいアウトプットをしてくれる気がします。 【図表】実践例 新ブランドのロゴデザインの完全内製化を実現 当社は今年2月に新ブランド「Workman Kids」で子供服市場に参入しました。カラフルなロゴが好評をいただいていますが実は生成AIを利用して作成したものです。私はクリエイティブの部分に携わり、販売促進や広報の担当をしていますが、ロゴをつくるとなると、これまでは外注するのが一般的だったため、時間もコストもかかっていました。今回は、ChatGPTと画像生成AIで内製したため、数百万円のコストを削減することができたのです。
■AIは100回やり直しさせても平気。数百万円レベルの外注費がゼロに ChatGPTの大きなメリットは、100回やり直しをさせても、「勘弁してください」とは言わないところです。最初から完成度の高いものが出来上がってくることは期待できませんが、人間が手を加えながらプロセスの中でChatGPTを活用することで、大幅な時間短縮とコスト削減が可能になりました。これまでのようにロゴを外注していれば、コンセプトを伝えて最初の案が出てくるまでに2~3週間かかったはずです。そこから修正を依頼すると、新しい案が出てくるまでに再び2週間ほどかかります。この繰り返しで実際にロゴができるまでに3、4カ月かかっていたでしょう。外注せずChatGPTを活用したことで、すぐ具体的なイメージがアウトプットされ、ブラッシュアップを重ねてより良いデザインに導くことができました。 ロゴをつくったときには、ブランドコンセプトを打ち込んで出力されたロゴのイメージ画像をたたき台にしました。イメージ画像に実際のフォントを当て込んでみるなど、社内で加工を繰り返しながら完成させました。最初は漠然と「こんなロゴが欲しい」と社内で考えていたイメージがChatGPTによって画像化されると、方向性を判断しやすくなります。「フォントは太くしたほうがいい」「カラフルにしたほうがキッズっぽい」など、スタッフからどんどん意見が出てくるようになりました。それを繰り返して正解を掘り当てていく。その結晶が最終的にロゴになったのです。