THE MICRO HEAD 4N’Sがツアー最終公演「台風の目になりたい」 メジャー進出元年締めくくり
ビジュアル系ロックバンド、THE MICRO HEAD 4N’S(マイクロヘッドフォンズ)が15日、東京・渋谷のSpotify O-WESTでツアー最終公演を行った。マイフォは1990年代後半から2000年代に活躍したビジュアル系バンド出身の楽器勢4人と、彼らに憧れた世代のボーカルによる5人組。2024年はメンバー1人が休養する試練に見舞われながら、メジャーレーベルに初進出して幅広い層へアプローチした。年内最後の公演となったこの日は、リーダーでギター、kazuyaの50歳の誕生日。13年前にバンドを立ち上げた功労者の節目を、メンバーやファンが祝福した。 激動の1年をマイフォ流で締めくくった。生配信と同時に行われたライブは幻想的で美しいメロディーの「上弦の月のオーケストラ」で幕を開けた後、一転して激しめの曲を並べた攻めの構成。ボーカル、KEKEは「しっかりついて来てください! 配信のやつもいいか? みかん食ってる場合じゃないぞ!」とユーモアを交えてあおった。 結成13年を迎えた今年は、バンドのムードメーカーでもあるギターのSHUN.が2月から体調不良で療養に入った。しかし、停滞感を払拭するように、6月には初めてメジャーレーベルに進出。バンドとして完全体ではないが、歩みを止めず、メンバーが一枚岩になって活動してきた。 12月4日にはメジャー第2弾シングル「星屑のアルペジオ」を発売。オリコン週間ロックランキング12位に入った。同曲は安全地帯らの曲を手掛けた大御所作詞家、松井五郎氏と初タッグ。ライブでも披露し、KEKEが考案した振り付けで観客も一緒に踊った。KEKEは「この曲でまだ知らない誰かをつかまえに行こう」と呼びかけ、メジャー第1弾シングル「まだ僕らを知らない君へ」もパフォーマンス。2024年のバンドを象徴する名刺代わりの2曲を連続披露し、新旧ファン関係なく、会場が一体となった。 ギターのkazuyaは、前日14日にかつての仲間とのロックバンド、FANTASTIC◇CIRCUSの活動休止前最後のライブを終え、50歳を迎えて初ステージ。ファンが歌う「ハッピーバースデートゥーユー」に応えてアンコールに登場し、「おかげさまで50歳になりました。初めて(会場の)このステージに立ったのは20歳。あんまり年齢には興味がなくて、今を一番楽しく生きています。僕の人生は実力以上の運。運が良いと言っていれば運は良くなると思う。みんなも毎日を楽しんで、自分の人生を生きてください」。ビジュアル系バンドマンとしておよそ30年選手。年齢にとらわれず挑戦を続け、人生を楽しむことの大切さを強調した。また、メンバーがケーキをステージに運び込み、KEKEがkazuyaに食べさせる〝50歳のファーストバイト〟でわかせた。