元SMAP・森且行、今も忘れられない中居正広の言葉「僕は彼ら5人に出会えて…」
自分が知らなかった周囲の様子を観られて嬉しかった
――完成した劇場版をご覧になった感想は? 森:自分のリハビリの様子を見ても、特に何も思わないんです。自分自身がやってきたことだし。でも自分が知らなかった部分、復帰戦に向かう途中の、お世話になっている担当の石井(桂輔)先生の姿や、兄貴や同期のインタビューを観て、めちゃくちゃ嬉しくなりました。 ――石井先生も、心から喜んでいるのが伝わってきました。 森:あんな大人の人がぴょんぴょん飛び跳ねてね。しかも石井先生、イケメンでしょ(笑)。 本当に僕の辛い時期に一緒に戦ってくれた先生だからこそ、ああいう涙も流してくれたんだろうなって。 これまで5回手術してるんだけど、石井先生は、背骨を担当してくれていて、背骨のボルトを抜く手術を含めて3回やってくれてるんです。 いまもしょっちゅうレースを観に来てくれてるんですけど、僕がレースに戻る前のリハビリ中もひとりで観に行って、リハビリに足りない部分を考えたりしてくれて。本当に感謝しかないです。
心に刻む中居正広からの言葉「森くんにはいい人でいて欲しい」
――リハビリの様子も多く映っていますが、森さんは、感情的になることが一切ありませんね。 森:そうですね。そこはコントロールできていたので、先生もビックリしてましたね。 「これだけの大ケガなのに、すごい性格してますね」って。他の人にも言われたかな。普通だったら、「痛いから早くしてくれ」とか言うけど、僕は「お願いします」と言うって。だって、命を助けて治療してもらっているのに、そんなこと言えませんよ。 ――普段から何か心がけているのでしょうか? 森:中居くんが「森くんにはいい人でいてほしい」って言ってくれた言葉が大きいのかな。それがずっと頭の中に残っているんですよね。だから八つ当たりとか、そういうのは絶対やっちゃいけないことだなと思ってる。「いい人でいてくれ」って、心に刻んでるかな。
僕の中で、5人はあのときの姿で止まっている
――森さんはSMAPのメンバーの言葉を、いまもしっかり胸に留めているんですね。 森:僕の中で5人の姿って、僕が出ていったあの瞬間で止まっているんです。あのときの、そのままの5人なんですよね。 でも同時に、何十年経っても、コメントくれたりするじゃないですか。なかなか会ったりはできないと思うけど、復帰したときも、みんながコメントを出してくれて。ほんと、めちゃくちゃ嬉しかったですよ。いまも少しは僕のことを見ててくれるんだなと思って。 ――今もお互いの中にちゃんと存在しているんですね。 森:だからすごいグループだったんだと思います。僕は彼ら5人に出会えて、すごくいい時間を過ごせて、本当に最高です。それだけじゃなくて、自分のわがままでこうして好きなオートレースに来ても、ちゃんとコメントも出してくれる。本当にいい仲間を持ちました。 <取材・文・撮影/望月ふみ> (C)TBS ドキュメンタリー映画『オートレーサー森且行 約束のオーバル 劇場版』は11月29日(金)より新宿ピカデリー、角川シネマ有楽町他にて全国公開 【望月ふみ】 70年代生まれのライター。ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画系を軸にエンタメネタを執筆。現在はインタビューを中心に活動中。@mochi_fumi
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