避難所に激励の旋律 「がんばろうNOTOコンサート」 広上さんとOEK、態勢整えば能登でも
オーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)は19日、能登半島地震の1・5次避難所となっている「いしかわ総合スポーツセンター」と県産業展示館2号館で、第1回「がんばろうNOTO コンサート」を開き、OEKメンバーが被災者計90人に激励の旋律を届けた。広上淳一アーティスティック・リーダーは「OEKは北陸の皆さまのためにある。演奏をライフワークとする自信が持てた」と今後の音楽活動に意欲を示した。 第1コンサートマスターのアビゲイル・ヤングさんをはじめ、第2バイオリンの江原千絵さん、ビオラのヤノシュ・フェイエリヴァリさん、チェロの植木昭雄さんが出演し、弦楽四重奏でボッケリーニの「メヌエット」やバッハの「アリア」などを披露した。 広上さんは鍵盤ハーモニカで演奏に参加した。「見上げてごらん夜の星を」「ふるさと」を奏で、観客からはスタンディングオベーションが起こった。 まだ被災者の傷が癒えていない時に演奏へ行ってよいか不安だったという広上さんは、「杞憂(きゆう)だった。やってよかった。皆さん喜んでいただいたのがうれしかった」と語った。 今後は金沢以南や受け入れ態勢が整った能登方面の避難所でコンサートの開催を予定する。