和泉元彌さん(50)騒がれた結婚から22年、夫婦・嫁姑関係においても「言葉で伝え合うこと」が大切と実感|STORY
育った環境も時代も違う母と妻、2人とも素敵な人だからこそ僕が間に入って繋げます
――嫁と姑、どちらの味方でしたか? 先輩のパパさん達からは、そういう時はただ話を聞いてほしいだけだから、どちらにも共感して、ただ黙って聞いておけばいいんだよと教えてもらったのですが、僕はそれができなくて。いちばん悪い見本かもしれないですけど、母にも妻にもどちらにも双方の考え方を理解してほしくて、母には妻がそう考えている理由や背景を。妻に母がそう考える理由や背景を説明して、すり合わせていました。母も妻も育った環境も時代も違うから、考え方が当然違うんですよ。でも2人とも素敵な人ですし、素直なところは共通しているかもしれません。すぐに思ったことを口に出すんでよ(笑)。2人の良いところを知っているからこそ、僕が間に入っていますね。そのやり方でなんとかやってきたので、うちはそれでよかったのかな。
言わなくてもわかると思われがちな夫婦間でも、やはり言葉で伝えてもらった方が理解し合えます
ーーおしどり夫婦と言われていますが、仲のいい秘訣は? それぞれの夫婦で違うと思うので、これをやっていれば大丈夫というマニュアルはないと思います。僕たちはケンカはほとんどしないのですが、もしケンカすることがあったとしても全部僕のヤキモチなので僕が悪いので謝ります。妻にはヤキモチを妬きすぎて「ウザイ」と言われることもありますが、なんでもお互いに溜めずに言い合えるのが、うちの夫婦の場合は仲良くしていられる秘訣なのかもしれないですね。 夫婦だから何も言わなくてもわかるというものはなくて、例えば同じ舞台を見ても後から感想を話すと同じ時もありますが、違うときもあります。違っていてもそういう感想もあるんだと共有するのが楽しいんです。やはり言葉で伝えてもらった方が理解し合えます。自分には当たり前だと思っていたことでも、他の人にとっては当たり前ではないということもある。これは実は子どもの学校のPTAをやって学んだことなのですが、夫婦間も同じだなと思いました。
――PTAに参加されていたのですね 子どもがどんな環境にいるのか知り、より良い環境づくりに協力したくてPTAに参加していました。仕事柄、昼の時間は参加することができたので。保護者が集まると、それぞれの家庭の当たり前がぶつかることもあるんですよ。みんな子どもたちのためという同じ方向をむいているのにやり方や考え方が違ってどれも間違ってはいなくて。自分の家庭では当たり前のことでも、他の家庭では当たり前ではないので、そこは受け入れて、お互いに理解していかなくてはいけないと学びました。それは夫婦の間でも同じだと思います。「当たり前」とか「普通」とか自分が思っているだけで、それが相手の普通ではないんですよね。 伝統芸能という狭い世界にいたのでPTAでいろんな方との出会いはすごくいい経験になりました。子どもがどんな環境にいて、どんな先生がいて、どんな友達がいるとか子どもたちとも話す機会になって良かったです。まわりの子どもたちも一緒に成長するので、みんな可愛く思えますし僕も人として成長したと思います。 次は父と子の関係だけではなく師匠と弟子の関係でもある親子関係、伝統芸能の継承者としての思いをお聞きしました。 トップス¥24,000ジャケット¥58,000パンツ¥32,000/すべてMXG golf & sports (MIKIO ART) お問い合わせ:MIX SENSE株式会社 撮影/沼尾翔平 ヘアメイク/Kamata Misaki 取材/山崎智子