「オリエントの宮さま」三笠宮さまの妻として75年…百合子さま101年の歩み 大正から令和の激動の時代を生き母子の健康や日本文化の普及に尽力
長年にわたり三笠宮さまの多彩な活動を支えられる
百合子さまは、多彩な三笠宮さまの活動を献身的に支えられた。 戦後の日本にはレクリエーションが必要だと考え、スケートなどの普及に力を注がれた際には、小学生の天皇陛下に説明されるお姿も。 そして「オリエントの宮さま」として親しまれた三笠宮さまの研究者としての活動も支え、トルコ訪問に同行して発掘現場に足を運ぶなど、2016年に100歳で三笠宮さまが旅立たれるまで、75年の長きにわたり連れ添われた。 三笠宮さまが96歳のころ、心機能が低下した際には回復の可能性を信じて外科手術を希望され、三笠宮さまは手術により、元の日常生活を取り戻された。 結婚70周年を迎えた2011年には、文書で感想を寄せられた。 三笠宮さまは、「顧みれば70年間、陰になり日なたになり私を助けてくれたのは何といっても妻百合子であった。百合子に対して感謝の言葉も見付からないほどである」と、心からの感謝をつづられ、百合子さまは「余り頑健でない私をいつもいたわってくださった宮様のおかげで、今日まで長生きできましたこと、感謝の言葉もございません」と記されていた。 母子愛育会の総裁を長年務め、母子の健康に心を寄せられたほか、民族衣装文化普及協会やいけばなインターナショナルの名誉総裁などとして、日本文化の普及にも尽力された。 百合子さまは、心臓のペースメーカーを埋め込む手術や2007年には大腸がんの摘出手術も受け、2021年3月に発作性心房細動で4日間入院したが、度重なる病気を乗り越え、2024年3月に入院するまでは、お住まいの宮邸で新聞各紙に目を通したり、テレビで野球の中継を見るなど穏やかな日々を過ごされていた。 (「イット!」11月15日放送より)
イット!