【フェブラリーS】混戦模様もキングズソードら東京大賞典組が上位か 参考レース振り返り
JBCスプリント【データ:B メンバーレベル:B】
過去10年の成績【0-1-0-2】勝率0.0%、連対率33.3%、複勝率33.3% 出走回数は少ないものの、2023年はレッドルゼルが3番人気で2着と上位に入っている。 激しい先行争いを制して逃げたラプタスのすぐ外2番手からレースを進めた兵庫所属のイグナイター。直線も5頭が横に広がる展開となるも、残り200mで先頭に立ち、大外から追い込んだリメイクに1馬身半差をつけて勝利。悲願のGⅠ級競走制覇を成し遂げた。 同馬は1600mの南部杯でレモンポップと2.0秒差の2着の実績があるが、交流重賞での勝利はいずれも1500m以下。ベストの条件とは言えないが、今回のメンバー構成であれば付け入る隙はある。
武蔵野S【データ:B メンバーレベル:C】
過去10年の成績【0-0-1-0】勝率0.0%、連対率0.0%、複勝率100.0% 今回と同舞台の武蔵野Sからの参戦は2020年サンライズノヴァのみだが、3着と好走を果たしている。 スタートして勢いよく飛び出したメイショウウズマサが逃げる展開で、2番手ケイアイシェルビーもその直後を追走して息の入らないペースとなった。そうした中で5番手から運んだドライスタウトが外から突き抜け、1馬身3/4差つけた。勝ちタイムは1:35.2だった。 3着レッドルゼルはドバイゴールデンシャヒーン以来、久しぶりのレースとなった。スタート後ダッシュがつかず最後方を追走するが、かかり気味に11番手までポジションを押し上げ、直線はジワジワ伸びたが勝ち馬とは0.6秒差。それでも昨年のフェブラリーSでは2着と好走している。タイム面に限界はありそうだが、展開が向けば今年も上位への好走があっていい。
東京大賞典【データ:C メンバーレベル:A】
過去10年の成績【0-1-2-13】勝率0.0%、連対率6.3%、複勝率18.8% 年末の東京大賞典からは16頭が出走するも、勝利なし。それでも2023年はメイショウハリオが3着と好走した。 今年はJRAから7頭、地元南関東から2頭が参戦。大外枠からウィルソンテソーロが逃げる展開で1000m通過が1:03.8とスローペースになった。そうした展開の中、後方2番手からじっくりと運んだウシュバテソーロが直線大外から豪快に差し切り。勝ちタイム2:07.3での決着だった。 原優介騎手の好騎乗が光ったウィルソンテソーロだが、最後は地力の違いを見せつけられて2着。東京ダート1600mは条件戦時代に2戦2勝という成績から問題なし。今回は初騎乗となる松山弘平騎手に乗り替わりとなるが、近2走と比較すると相手関係が楽になる点はプラス材料だ。 ドゥラエレーデは道中2番手を追走からそのまま粘っての3着。ウィルソンテソーロとは、チャンピオンズCに続いてクビ差敗れる結果になった。こちらも安定した走りを見せているが、芝ダート問わず中距離路線で先行するレースを続けてきただけに、マイル戦の流れに対応できるかがカギとなる。 5着キングズソードは中団のインを追走。直線は外に持ち出すも勝ち馬から0.4秒差という結果だった。2走前のJBCクラシックは圧巻の内容で、こちらも距離に対応できれば勝ち切ることも十分にありえる。 大井所属で昨年の南関東クラシック三冠を達成したミックファイアは、キングズソードとほぼ同じポジションから運んだが、勝負所で手応えが怪しくなって2.4秒差の8着に沈んだ。状態面が万全ではなかったかもしれないが、JRA勢相手に全く見せ場なく終わった点から上位とは力の差がありそうだ。 ライタープロフィール 三木俊幸 編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。
三木俊幸