気になる街の謎を調査 横断歩道に「スシ」の文字 夜空に浮かぶサイン…どんな意味?
■誰が使う?“極狭トンネル”の先は
極狭トンネルがあるのは静岡県掛川市。取材班を乗せたタクシーは、駅から車で10分の場所に止まりました。 桝田アナ 「道はありますね」 タクシー運転手 「軽自動車なら行けるかもしれない」 道幅が狭く、これ以上普通車では進めないといいます。この先に、極狭トンネルがありました。軽自動車を持っている付近の住民に声をかけてみます。 地元住民 「命の保証はできないですけど、私の運転でよければ」 女性はトンネルを車で通ったことがあるといいます。目の前に迫ってきたのが、地域住民も恐れる極狭トンネル「岩谷隧道(いわやずいどう)」です。高さ制限は1.7メートル。 地元住民 「ここからミラーたたみます」 桝田アナ 「ドラム缶じゃないですか」 地元住民 「ヤバイです」 桝田アナ 「怖い。上も横もいっぱい、いっぱい」 ここからが極狭トンネルの最大の難関です。途中から岩がむき出しとなり、さらに狭くなっています。軽トラックの屋根が岩をかすめます。 地元住民 「うわー、ここが当たる。切り返していけば」 桝田アナ 「自動車学校でもこんな難しい道、習わないですよ」 全長67メートルのトンネルを慎重に進むこと、およそ6分。 桝田アナ 「お~抜けられた!」 地元住民 「やった、やった!」 桝田アナ 「すごかった」 あまりの狭さに、わざわざ見に来る人もいるという極狭トンネル。誰が何のために作ったのでしょうか?郷土史の編集に携わった小林佳志郎さんに聞きました。 小林さん 「生活に必要だってことで昔の人たちが手作業で造ったトンネル」 明治時代に集落をつなぐ近道として作られたトンネル。これができる前は、山を迂回(うかい)して行き来していたといいます。トンネルは、両側から手作業で掘り進められたため…。 小林さん 「こっちのほうが天井が高くなっている。専門業者じゃない人たちがやることで高低差が出てしまった」 すると、トンネル内に“謎の横穴”を発見しました。 小林さん 「機能としては防空壕(ごう)だったんでしょうかね」 極狭トンネルの利用者は、周辺の集落が高齢化しているためか、年々減っているそうです。