秋の城下町で楽しむ一服 金沢城・兼六園大茶会開幕
●加賀茶道の魅力伝え ●3連休初日 北國新聞創刊130年記念「金沢城・兼六園大茶会」(石川県茶道協会、北國新聞社など主催)は3日、金沢市中心部で開幕した。国民文化祭(いしかわ百万石文化祭2023)リーディング事業として開かれ、3連休初日とあって県内外から訪れた多くの愛好者が集い、秋深まる城下町で心づくしの一服を楽しんだ。 大茶会は石川県茶道協会に所属する7流派14社中が金沢4会場と、今年新たに加わった加賀、能登会場を舞台に、日替わりで茶席を設ける。地元作家がこの日のために手掛けた茶道具を用いて加賀茶道の魅力を伝える。 金沢城公園・玉泉庵(ぎょくせんあん)の茶席は、裏千家の大島宗翠社中が担当した。床には「明珠相映新(めいしゅあいはえてあらたなり)」の軸を掛け、多様な道具が寄り合い、互いに映え合う工芸どころ石川らしい茶会の楽しみを伝えた。先月亡くなった文化勲章受章者の大樋陶冶斎さんの茶碗をはじめ重鎮から若手の新作でもてなした。 茶席は兼六園時雨亭(しぐれてい)、金沢21世紀美術館の松涛庵(しょうとうあん)、旧園邸(そのてい)にも設けられた。 金沢4会場に加え、4日は小松市の「仙叟(せんそう)屋敷ならびに玄庵(げんあん)」、最終日の5日は羽咋市の日蓮宗本山妙成寺が初めて会場に加わる。