「がんばろう!復興能登半島」大黒天に思い込め 井波彫刻の音琴さん(砺波)制作
井波彫刻師の音琴冰春(ねごとすいしゅん)さん(64)=富山県砺波市杉木=が、能登半島地震被災地の復興を願い、木彫りの大黒天像と木板を制作した。 大黒天像は高さ60センチ、幅30センチ。大黒天が打ち出の小づちを振り上げる姿を表現し、足元には使いとされるネズミをあしらった。ケヤキをチェーンソーで彫り、のみで細部を仕上げた。 高岡市の男性から依頼を受け、昨年末から作業を進めていた。元日に能登半島地震が発生したことから、被災地へ思いを寄せながら大黒天像を仕上げるとともに、「彫刻家としてできることをしたい」と考え、「がんばろう! 復興能登半島」と書いた木板を急きょ作った。 音琴さんは妻が氷見市出身。同市に住んでいる親類も被災したと言い、「復興には長い時間がかかると思う。作品で多くの人を少しでも元気づけることができたら」と話した。