「出産のリスクを聞いた時は涙が出た」タレント・伊藤えみ(40)結婚のきっかけとなった「前がん病変」と向き合った日々
2004年にデビュー。グラビア、俳優、声優など幅広い活動を続け、今年でデビュー20周年を迎えた伊藤えみさん。先日結婚を発表するとともに、結婚のきっかけが「前がん病変」の手術だったことを公表しました。病気の発覚から治療、そして結婚について伺いました。(全3回中の1回) 【画像】「もう大丈夫だよと伝えたくて」撮影した伊藤さんの手術直後の写真や告知前日の姿など(全19枚)
■定期検診で発覚した「前がん病変」 ── 2021年に婦人科系の前がん病変が見つかったことを公表されましたが、そのときのことをくわしく教えてください。
伊藤さん:私が発症したのは「子宮頸部高度異形成」という、子宮頸がんの一歩手前の前がん病変でした。早期のがんへ移行する可能性があるため、早めに治療することが必要と言われました。 最初に異常が見つかったのは2020年6月の健康診断。要精密検査という結果だったので受診したところ、「子宮頸部軽度異形成」だということがわかりました。この時点では「軽度」だったため経過観察になり、定期的に検診を受けていたのですが、進行して「中度」になり、早期のがんへ移行する可能性がある「高度」になってしまいました。
── 診断を受けたときの心境はいかがでしたか。 伊藤さん:中度になった時点で、「軽度に戻る人や、軽度を経て異常なしの状態になる人がほとんど。ただまれに高度になる人がいる」と先生に言われました。性格上、常に最悪なことを考えて備えるタイプなので、その時点である程度「高度になるかもしれないな」 と思っていて、心の準備はできていました。実際、先生に「高度」と言われたときも意外と落ち着いていたように思います。
実はメディアプラットフォームの「note」で病気についてのちに公表しようと思い、経過や心の動きを記録していました。そのことも影響しているかもしれません。「俯瞰で見なきゃ」と思えて、わりと冷静でいられました。 ただ、治療のためには手術が必要なのですが、手術をすることで早産の危険性など、今後の妊娠、出産のリスクがあることを主治医から聞かされました。そのときは仕事が最優先で子どもについては考えていないつもりだったのですが、たまたま告知される前日に友達の赤ちゃんを抱っこしていたということもあり、その時のぬくもりが蘇ってきて、思いがけず泣いてしまったんです。その時はじめて「気づかないふりしてたけど、私は赤ちゃんが欲しいのかも」と思いました。